2009年12月30日水曜日

犬の石彫で締め。


2009, 仕事納めの日。

今日の朝はゆっくりアトリエにむかった。10時くらい。


年明け最初の作業のためにやっておくべき事がある。


石の造型物は2体ともすっかり色が変わったところで、仕上げに向けて細部の作業にかかろう。

〜眼の周り〜

写真の中、右の方は既に乾いている部分。

そして中央付近はトーンが違うでしょ?
その辺りは今日新たに石材を盛り付けたところ。乾いてないから余計黒く見える。


写真にはないけど、犬の口の中ももちろん作り込む。
特にこの1体は、下から見上げられる事になるから上顎内に気を遣わなければ・・・



・・このような作業を身体のパーツごとに施し、これで年内の作業を終了させた。


じっくり乾燥させて、年明けからはまたもう一度彫り込みへ。



来年はまずこのお仕事と、それに舞台美術の仕事(バレエのドロップor紗幕)が待っているようだ。

2010年もよい仕事が残せるように!




● 犬の石彫で締め 




・・・帰り道、昨晩一緒に飲んだ同級生のSAIチャンのところへ。
額装されたあるものをいただいた。"あるもの"に関わる話、すぐにここで書くよ。
ありがとう!!そして来年もよろしく〜。



2009年12月28日月曜日

黒い化粧 - 石彫はつづく

 
犬2体の石彫。

今週からはついに仕上げ行程へ。


週末を挟んで下地がよく乾いている。


さぁここからはより丁寧に"対象物"と向き合おう!

仕上げ用の石材を用意。ここまでの苦労が今日から報われることになるぞ。


今まで石の色は白かったのに、今日からはがらりと変わった。
そのほとんどが"黒色"へと変わっていった。


言い方はよくないかも知れないけど、
なんか落書きを始めたんじゃないかと思えるほど色が反転したから、
色の変わり初めはいたずらをしている様だった。


今日は顔の周辺から手をつけ出した。
やっぱり顔の表情となると好みは千差万別、
なるべく当の犬に似た表情を作らなくては!
今日はそこに時間を割いて次に手を入れるときのために形を探った。


顔が終われば当然首から先、尻尾まで仕上げ材でコート。

もう一体も色が変化し、より現実味、存在感が出てきた。


明日もじっくり時間を掛けて、今度は足や胴体の表情作りへ!


噂通り暖冬では?と思えるくらい
ここのところ天気に恵まれて(?)いるから、作業面では助かっています。


・・明日は写真撮ろ(反省)。


● 黒い化粧 - 石彫はつづく

2009年12月26日土曜日

舞台美術背景画師→彫刻/造型家に転身か?

 

自分はもちろん舞台の背景画師だが、現在めっきり造型家になっている。



それもそのはず、先日まで関わっていた夜景の紗幕も納まり、石の造型に専念しているから。

お手伝いではあるが親方さんと、モデル犬の雰囲気、そして足、顔など各部分の骨格や表情などをお互いで確認し合いながら彫ったり盛りつけたりしている。


とてもよい勉強になる。

絵描きだからスケッチというものをすることはごく普通のことだが、
今回は "犬 "を当の立体彫刻物をさわりながら形にしているから、
描いてはいないんだけど犬のスケッチをさせてもらってる感じ。
普段、人の骨格や筋肉の付き方などは意識しているけれど、
犬の身体の構造をこんなに熱心に注視(図鑑も使っているので)したことはない。


おそらく何かの機会に犬を描いてくれと言われたらより説得力のある犬が描ける気がする。
このようなお仕事のお陰でいつもとは別な視点から勉強させてもらえてるなぁ。
制作物があるからこそ自分の身になり、今の自分があるのだから。感謝!
しかも楽しく作らせてもらってます!


この週末で出来るだけ乾燥させて、いよいよ来週は仕上げの段階へ。
でもまだまだステップは多い…慎重に。


● 舞台美術背景画師→彫刻/造型家に転身か?

2009年12月25日金曜日

クリスマスカード:UKより

 

 

今年もEnglandの友達からChristmas cardが届いた。

遠い国からの便りも嬉しいねー。

飛行機だけでも12時間はかかるところにこちらを気に掛けてくれる人がいるっていうのは、
いくら時代が進んでもやっぱり何だか不思議だし嬉しいな。


e-mailならなんてことはない時代なんだろうけど、
Air mailではるばるやってくるこの便りは国内便ともまた違って、
普段にはない思いを巡らすことが出来る。




— この日記は残念ながら日本語のみ(笑)だけど、
たまには見てくれているかな?
It's very nice to hear from you, Jooohn! Cheers!! :)

・・・New year card 書かなきゃ。



● クリスマスカード:UKより

2009年12月23日水曜日

石彫(犬) ー 作業経過


続いて石彫制作です。

" 石彫 " といってもこのお仕事では岩のような石から彫り出している訳ではない。

どちらかと言えば

" 塑像 " だね。


ある石質の素材を練って、それを盛りつけて形にしている。


本当の石彫は経験がないから分からないが、塑像は経験している。
形をとっていくことはなれているからこの彫塑作業はそんなに問題なく出来る。


今日は2体いるわんちゃんの内、大きい方をメインに作業。


1段階目の下地の盛りつけから今日はその第2回戦!
今回からは仕上げの素材を使っていくと共に形もかなり気を遣いながら盛りつける。

全長が180cm程なので全体のバランスを見ながら
そのボリューム感、フォルムの流れ、
緊張感や硬い柔らかいといった表情の違いをどう持って行くか等、
気を配るところが満載だ。


尻尾・部分


この大きな方の完成形は、
この犬が走り回っているその一瞬を納めた写真をベースにした形になる。


きょうの盛りつけではまだ厚みが足らない。乾燥後にもう一度肉付けだ。
だけどこの段階の形の取り方はすごく大事。
この時点での作業の方向付けが仕上げに向けてかなり影響してくるから。


まだ先だけど、仕上げの段階には色が付いた素材を使用するそうです。

そこに向けていい形に持って行きたい。




● 石彫(犬) ー 作業経過





2009年12月22日火曜日

夜景紗幕と石彫と

 
今日は珍しい一日。


本業の舞台美術背景画師であり、また、石彫も行った。


朝は石彫の手伝いのお仕事から。
といってもまず朝一でこの石彫仕事の親方さんと共にその依頼主のお宅へ。

その彫刻のモデルになっているワンちゃんを直に拝見させてもらいました。

親方さんの提案でもあったし、観察させてもらえて良かった。
もちろん制作中は写真も手がかりにするが、
最終的には今日見させてもらった当のワンちゃんが持っている雰囲気に近づかなければならない。最終的と言ったけれど、現時点での作業は大事だから。
絵も一緒だ。下地で作る"勢い"や"大きな物の捉え方"がしっかりしてなきゃ仕上げ時に説得力が無くなってしまう。

・・とまあこの辺にしておいて…

その後はアトリエへ移動して作業だ。


石彫と言っても石化する素材を盛りつけていくというもの。
その後に彫ったりもする。


今日は作業行程の都合により、途中、先日からの絵紗幕制作でも手を入れた。
ただしこちらはほぼ仕上がり。だから整える作業。


横たわる自由の女神上半身。

この紗幕の足下の方に描き込んだモノだが、
元の図面には無いものだからあまり目立たぬように。
この後少し変化をつけて存在感を操作。

ちなみに左にちらっと見える道路(に見えるかな?)
を挟んでその向こうに
この女神像の崩れた下半身がある。



これらは前回言ったようにテーマに近づかせるために描き足したもの。
ほかにも色々な要素がこの紗幕一枚の中に入っています。


そして石彫の方も片方の一体の2段階目のもりつけがおわりました。
彫刻をしていると無心になれる時間があるよね!?


明日はもう片方の大きいわんちゃんを進めます。




●夜景紗幕と石彫と

2009年12月21日月曜日

2010に向けて

 
 
2009年もあとわずか。

先日本屋で購入したものは、


新潮文庫
“マイブック” 2010年の記録


です。



この本は、開いても日付が書いてあるだけ。あとは白紙。
その名の通り ' 自分の本 ' だから自らが著すもの。
2009年版もあるようなので、今年この本を書いている人は沢山いるのではないでしょうか?。


手帳代わり、舞台美術に限らず何でも覚え書きとして、それからここの日記ネタの為 (笑)等々・・・



どんな本になることやら・・。

あとがきも書けるようになっているな・・

毎年がそうだと思うけど、

2010年

記憶に残る、記録に残せる年にしよう!




● 2010に向けて

2009年12月18日金曜日

オペラ絵紗幕—夜景

 

今日はお昼過ぎまで引き続き絵紗幕の制作。

簡単に言うと、

—夜景—

です。  …が、


テーマは過去、現在、そして未来へと繋がっていく人類の始まりから繁栄、退廃、そこからまたあらたな希望に向かって…


このセットデザイナーさんのイメージ・コンセプトすべての的を得ている解釈ではないけれど、私的にはこの様な表し方だ。
コンサートの楽曲セットリストがもちろんこのイメージに絡んでいる…。

ということで、それはそれはとても考えながら作画してます。


…続きはまた後で書き足そう。

いつも都合によりほんの一部しか掲載できないけど、
写真もなきゃね。
どんなものかは文面だけではなかなか難しい…。

午後はあるバレエの舞台装置を見させて頂く為に新宿方面へ。
大変勉強になりましたっ!

だから今晩はバレエのセットの事で頭が一杯になっているけど、
明日はまた頭を切り替えて紗幕に取り掛かろう!

テーマに迫る、そしてデザイナーさんのイメージに限りなく近いドラマチックな絵を目指して!!


手強いのでちょっと腰に来てますが(笑)。
アトリエの親方さん、明日もよろしくお願いします!


★オペラ絵紗幕—夜景—

2009年12月17日木曜日

最近は・・・紗幕/コンサート(オペラ)2010

 
最近はこの日記が飛び飛びだ・・・

年末・・

・・事務仕事をやらなければならないし、
舞台の仕事が入ればもちろん美術の絵描きさんになる。

そうかと思えば彫刻(石彫の類)の仕事を手伝わせてもらったり・・・。


そんな中、この数日、そして今日も本業の絵描きをやってきました・・


最近取りかかっているのは紗幕への描画。

年明けすぐに使用されるモノ—オペラコンサート。


いつもより面積がある。
W12間 × H6間 およそ22m×11m




描いてる内容はまた今度。

・・・今日は早く休みます。






最近は・・・紗幕/コンサート(オペラ)2010

2009年12月11日金曜日

黒布に薔薇・ドロップ-コンサート舞台セット

 
コンサートの舞台セット用ドロップ。


いつもお世話になっているアトリエに行くと・・今回は黒布に描くようです。

ただ、セットデザイン全体像・エレベーションは伝わってきていないので
他の道具とのかかわりは分からず。・・よくある事で慣れてますが。


葛城黒布。


そのセンター付近に巨大な薔薇の花が7輪まとまっています。

その周りには花びらが舞っている。


とても分かりやすく大胆な構図。
だから舞い上がった花びらも、
←こんな感じ。これでも小さい方です。
写真に収めやすかったのでこれを撮ってみました。


左下隅にA3用紙の図面があるので比較参考になるかな?




デザインも原画というわけではなく、図面にとどまっている感じ。
だからこれらの花の絵的な仕上がりはこちら背景画師側のさじ加減1つだ。




制作時間に追われる事になったが何とか仕上がった!

メインの大輪の薔薇たちはさすがに手強かったです(汗)。




このあとは要所要所にスパンコールがつけられるのだそう…。

ある演歌歌手のコンサート用ドロップのお仕事でした。





黒布に薔薇・ドロップ-コンサート舞台セット

2009年12月8日火曜日

Monthly Photo=バレエ・くるみ割り人形デザインから


Home Page 更新のお知らせ。

12月ならではのセレクトにしてみました。

20th 清里フィールドバレエ
くるみ割り人形第一幕
切り出し"上手"パネル
セットデザイン画





編集都合上、“上手” 限定になっていますが悪しからず・・


では、こちらからどうぞ。m(_ _)m


>> PHOTOS:ART DOMINO




アップ作業をしていると色んなことが思い出される。

・・・制作で現地入りしたときは天気も安定していた。ステージ設営を含め屋外でのセット制作だから空模様が気になる現場。

だけど制作期間も後半戦、雨が多かった。

なんとかくるみ割り人形のセットが仕上がり他演目の道具の準備も進んだのだが、公演期間中も雨雲を眺める日ばかり。

しかし!1公演を除く他全公演で幕は開いた。

本番は、雨に悩まされる事が多く主催者である萌木の村社長及びバレエシャンブルウエストの先生方は苦渋の決断を迫られる毎日で、非常に流動的な進行となった。雨の中でじっとしたままでの鑑賞は耐え難いはず…だけどお客さんは待ってくれていた!・・・


来年は21回目のフィールドバレエとなる。
僕はこれだけの歴史を築いてきたフィールドバレエの大きく大切な節目に関われて光栄だ。
これからもこの素晴らしいバレエ公演はずっと続いて欲しいし、また存続していくものと信じています。

自分が何処へ行っても勉強になることばかりだが、ここは特に自分を成長させてくれる場所だと思う。
次回からもこの現場に会するみなさんから多くの刺激とご指導を頂きながら、
自分なりに"良いと思うモノ"を提示していこう。




Monthly Photo=バレエ・くるみ割り人形デザインから

2009年12月5日土曜日

バレエ美術セットー柱カットクロス幕

 
これはバレエの舞台美術用、カットクロス幕。


その下絵だ。

タッパは5間、およそ9m。
幅は - 支柱部分で3尺弱、80cm程といったところか。

そして1対になるのでもう1枚が隣に敷いてある。

この後は下塗りやカット作業他、縫製、ベニヤ切り出しが待っている。

バレエ用だから想像の世界が少し盛り込めるといいな。

絵として、
バレエはおとぎ話のような世界と、
一方で現実的な要素(制約なども含めて)も必要だったりするからとても面白い。
デザインから実制作までがとても自分に合っているなと常に感じる。
色々な感覚がフル稼働する感じかな…。





バレエ美術セットー柱カットクロス幕

2009年11月27日金曜日

今晩23:00はTBSのA-studioを是非! 11/27

 
♪ 森山直太朗 —ミュージシャン

世の多くが知る言わずと知れた歌うたい。

今晩は23:00~, TBSのA-studio という番組に出演だそうです。


♪ 櫻井大介—ピアニスト

みなさん現時点では知らない人の方が多いでしょう。

・・でもこのピアノマン、素晴らしいです。

今晩森山直太朗と番組で演奏だ。


この宣伝、急なのでこれを読んでくれている人に伝わらないかもしれませんが、
気付いてくれた人は是非オンエアチェックしてみてください!


・・でなんでこれを書いているかというと、
またまた音楽つながりで、古くは学生の時からの友人だからここで紹介したくて。
色々詳しく書きたいけど今日は番組の宣伝を先行して・・。
ホントに出会ったときから彼はすごかったんだよね、
・・ってこれじゃ伝わらないか。んー…とにかく番組見てください!!



で、こちらは彼のブログ。

櫻井大介ピアノ式。

http://sakupiano.exblog.jp/



↑こちらもチェックしてみてね!




今晩23:00はTBSのA-studioを是非! 2009, 11/27

オリジナル掛け時計制作のその後〜試作編

   

これ何?

何かにしがみついている“カエル”の図。


時間を見つけながら壁掛け時計の試作品をなんとか用意することが出来た。
試作品と行ってもそれなりのクオリティーで作り上げたのだが、何せお寺に納める物。これを実際に本堂の設置場所にあてて改善点を探し、尚かつご住職さんのご意見も伺わせて頂きたいと思ってます。




色々イメージした物や初の試みを盛り込んでみた結果、気になるのはそれぞれの要素間のバランス。自分なりに気に入ったところも多々あるのだけれど、直したいところも多いです。

それに・・このカエル、何処にしがみついているのかというと…分針の先っぽにくっついてます。
カエルの足先が時刻を指していることになる。
・・このような遊び心も許して頂けるか気になる所。

来週初めにお寺に伺うことになりました。

さて、方丈様はどんなお顔をなされるでしょう?



オリジナル掛け時計制作のその後〜試作編
 

2009年11月19日木曜日

掛け時計制作

    
以前の投稿で掛け時計制作の事を書きました。


今日はそれを進められる時間が出来たのでその試作品を進めることにした。


製品が完成したらお寺の本堂建物内での使用になる(!?)。


そう、今回の掛け時計は住宅用ではない。

珍しいケースだと思うから勉強の意味も含めて色々試してみることにした。




上は “時針” のサンプル図案。これはある葉がモチーフ。


・・色々やってみよう!




掛け時計制作

2009年11月16日月曜日

Spring Bell - Live!

  
今日は音楽の紹介。

来る11月22日サンデーイヴニングに渋谷であるライブが行われる!


鈴木祐樹と春山玲のデュオ、


− Spring Bell −


ワンマンライブだ。

以下詳細は鈴木祐樹official Web siteより


11/22(日)渋谷SONGLINES( http://song-bird.net/songlines/ )

Spring Bellプレゼンツ
ワンマンライブ
「帰って来たらアラフォークマンの巻」

前売り¥2,500 / 当日¥2,800(ドリンク代別)
open 18:30 / start 19:00

出演:Spring Bell(春山レイ/ 鈴木ユーキ)





二人とも素晴らしい音楽を創り出すんだ。

フォークソング

という言葉で安易に片付けてはならない。

なぜなら彼らを支えるのは

Rock'n Roll

だから。


ただ、

時が経つのは早くとも、その流れに変化が起こらないはずはないだろう。

今回このユニットは再始動する。

お互いにまた深みのある音をみんなに届けてくれるに違いない。


ぼくはぼくが知っている彼らとそうでない彼らの両者に会いに行こう。




・・彼らは・・詰まるところ・・・友人です。

大事な時間をともに過ごした大事な仲間。


二人には久々のSpring Bellを存分に楽しんで欲しいな。
観に行くから待ってろよー。


みなさんも是非どうぞ!!



Spring Bell - Live!



2009年11月15日日曜日

ヤジロベエヲサガセ!

  

以前作らせて頂いた、ロゴ制作の話。


我がホームページの中にも、ページ構成を作り直す際にアップしたものだけど、

東洋大学理工学部・寺田教授の学科
− 生体医工学科 −

を表すもの。

医工学、医学・生物学、基礎科学、工学の幅広い知識を学び、生物機能を活用したものづくりに取り組み、医学と工学の新しい融合を目指していく学問。

という寺田教授の言葉。医療や福祉の現場で求められる " 人にやさしい工学 " を追い求めています。




・・僕は、そんな教授のコンセプトを受けて、僕なりの、もちろん手描きの絵で表現してみた。

最後には有機的なものと無機的なもののバランスが大事になってくるのではないだろうかと考え、それに無機的なものとはいえど人間が創出するものであって、そこには人間味があるべきだろう。

といったイメージを元に原画を制作しました・・

参考までに、
HP/アールドミノother works ペ−ジ
http://www9.ocn.ne.jp/~a_domino/otherworks.html



この度(1週間ほど前だけど)寺田教授の紹介が下記リンク先の記事に掲載されました。

Web:産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/region/kanto/saitama/091109/stm0911091137001-n1.htm


そして・・教授が対しているその壁には上記の原画が見える。

聞くところによると、取材などがある度にいつもお供してくれているのだそうだ。


大事にしてくださってありがとうございます!

描かせてもらって本当によかった。気に入って頂けていることが何より嬉しい。

そしてなお、度々メディアに登場させて頂いて…感謝です。


こちらにも何気なく登場。・・というか、海を渡っていました!
無重力飛行の中での実験?難しいことは分かりませんが、University of Caen (フランス)と共同で参加したフライト実験で宙に舞ったようです。

下記リンク・YouTubeでその実験の様子は見られますよ。
それと一緒にロゴも探してみてください!

YouTube:東洋大学 生体医工学科 が
パラボリックフライトの実験成功
http://www.youtube.com/watch?v=XskRFowI2fg




ヤジロベエヲサガセ!

2009年11月14日土曜日

舞台用美術道具整備

   
昨日の話だけど久しぶりに自分の舞台用の仕事道具を修理・作成をした。


それ以外にも、しばらく手をつけられずにいたプロジェクトを少し進めた。
ちょっとした舞台美術セット。うまく使ってもらえたらいいな。




で、道具整備なんだけど、すごく気分がよかった。

ずっと気になっていたけど出来ないでいた箇所。
それに新たに作ろう・作り足そうと思っていた道具達。
この日はけっこう時間が取れたから十分とまでは行かないけど整理が出来た。

舞台の絵は普通に絵筆を持って作業することが少ない。もちろん使い分けての上だけど。
舞台用の使いやすい刷毛がある訳だが、それをそのまま使うだけでは対応しきれない場合がある。だから加工して、特に僕は自分専用の道具を作っている。刷毛に限った話ではなく、他の道具も人それぞれ(スタジオごととも言うべきか)。
でも何より自分に合っている、使い慣れた道具を用意するに限る!だね。この部分はとても職人的だ。道具次第で作業効率も段違いだしね。
大事な相棒。知らない地で作業するにも彼らがあれば怖くない。何度落ち着かせてもらったことか。

作っては改善箇所を見つけて次に生かす。
本当に自分専用だから、おそらく他の人が使ってもなんてことはない道具かもしれないだろう。それぞれの道具の癖を知っているのは自分だけだから。

・・とまあこんなことを考えたりもしながら整備を続けて、
新たに作成したメインで使える道具は2つ。←よろしく!
現在1番大事にしている刷毛の整備を一つ。と刷毛以外にももう一つ。



なにしろ気分がとても良い!


真新しいのもあるけど愛着がわく。
早く使ってあげたいなぁ。どんな癖があるかなー?


とても大事な作業が出来た日でした。





舞台用美術道具整備

2009年11月12日木曜日

NEWページ追加!

               

こうやってブログは更新しつつも、
なかなかホームページの更新が出来ないでいる。


以前にも書いたけど、我がホームページは元々容量が少なく、画像を何枚もアップロード出来ない。

そこで他の利用可能なサイトを設けてアップしてみることにした。


ブログでは相変わらずドロップなどの背景幕全景を紹介してないけど、書ききれていない件もある。
本来はホームページのギャラリーに並んでいて欲しいところ。
ただ、掲載許可を取りながらだから何でも紹介できる訳ではないと思うけどぼちぼち行ってみます。気長に更新を待っててください。: )

現時点ではお試しですが・・・




それではアールドミノ・ギャラリー内、制作紹介ページ足下のリンク"今月の一枚"からどうぞ。

アールドミノPaintings





ホームページトップはこちらへ!

アールドミノ・painting & design




NEWページ追加!

2009年11月10日火曜日

空と雲の絵紗幕

まだデザイン画は見てないけど、

紗幕に空 & 雲を描きます。




・・ということは、乱用は好みではないけどおそらくスプレーガンの出番。
デザイン画次第では使う必要ないかも。






この写真は無関係です。あくまでもイメージ・・・雲ばっかりだしね・・




・・・描きごたえのある空の絵だといいな。
その代わり空間感を出す為にはものすごーく疲れるけどね。
でもそれがいいんだ。


僕の舞台背景画の先生も言ってた。

"鳥が飛べる空でなきゃ!
鳥がぶつかる様ではいかん!" 

・・って。

ごもっとも!



制作時間に縛られるのは当然だけどどこまで追求できるか楽しみだ。





空と雲の絵紗幕

2009年11月9日月曜日

チーム名入れ塗装

プラカード。


ある少年団バスケットチームから、プラカードへチーム名を入れて欲しいとの依頼。

県大会出場のため今回新調したい、ということのようだった。



4、5年前にそこのオリジナルの団旗の件でお世話になった事があり、そのことを知った現在の保護者さんから頼まれたもの。


現行のものはやはり主流のカッティングシートで作られていたが、保護者さんから"文字の部分は違うデザインで構わない"ということを聞いていた。
それを受け、そしてせっかく手描きなのだからと了承の上何色か使い分けさせてもらった。
ただし、これはプラカードであり、用途はもちろんチーム名を掲げる為のもの。
華美にならぬよう・・・


・・結果…少しだけ派手だったかな?(個人的感想)


少年団さん!県大会出場おめでとう。

今後も活躍を期待します!!









チーム名入れ塗装

2009年11月8日日曜日

空に突如!

去る文化の日。

仕事の都合で昼過ぎに関越自動車道を移動していました。

ちらっと脇を見ると空一面に不自然なものが出現していた。
それはもう、まさにドリフターズ・カトちゃんの気分。二度見してしまう程だった。

それは雲で描かれた星形。

そう、飛行機雲が作る巨大な星のマークだ。
さっきまで無かったはずなのに!




飛行機雲,入間基地


この近くの入間基地で行なわれている航空ショーの最中だったようだ。


でもどうやったらこんな芸当が出来るのか…。

ただただ感心すると同時に昔の事も思い出した。

ブルーインパルス—

小さい頃、親が連れていってくれた航空ショー。基地の敷地内で間近にアクロバット飛行を見せてもらった。
その当時は何もわからず"スゲー"とか"カッコイイ〜"なんていう少年ならではの感想しかなかったな。

今思うことは…なんだかマイナス面ばかり。そんな自分もいる・・・

とは言うものの、この日空を飛び交う"ジェット機"には、やはりただただ感心、圧倒されるのでした。


…ちなみに後部座席で見てました。
ハンドルは握っていません、念のため!




空に突如!

2009年10月30日金曜日

ガラス工房 - 彩硝房

東武東上線 - 上福岡駅から徒歩数分…

右手前方に、ある壁画を見つけた。ここだ!


今日はいつもお世話になっているスタジオの親方さんとこの工房を訪ねる事になった。



" 彩硝房 "


ガラス作家・吉野さんによる、
吹きガラスの工房になります。


ある棚には、色とりどり…透き通っていたり、粒子が細かくて半透明な色合いを出したりするガラスに着色するためのガラス達が瓶に入っていて出番を待っている。


電気炉、徐冷炉など今まで見る機会のない物を見ることが出来た。
ここでは吉野さんオリジナル作品の制作の他、ガラス体験・ガラス講座・工房レンタルなども行っている。この日も教室が開かれたようだった。


ほんの短時間の訪問だったからじっくり見学とまでは出来なかったけど今度は作品も見せてもらえたらいいなと思ってます。そして出来れば作業風景も・・なんて。


・・なので情報不十分。んー悪しからず…

詳しくはこちらをご覧ください。

彩硝房ホームページ



・・・ところで何故壁画が目印になったのか・・実はここのスタッフの一人は自分と同じ親方の下、ペイントスタッフとしても活躍しています(元気そうで何より!)。だからここの壁画はそのスタッフさんの手によるもの。
住宅や商店などが多く建ち並ぶ中、壁画がこの街にとってとてもいいアクセントになっていました。・・そういえばここに来るとき、数人の小学生に道を聞いたんだった。みんながこの工房をよく知っていて場所を教えてくれたっけ。住宅や商店などが多く建ち並ぶ中、壁画がこの街にとってとてもいいアクセントになっていたし、それにこの辺りの子供にとってはきっとランドマーク的なモノなんだろうなー。


今回はたまたま訪ねる事になった訳だけど顔が出せてよかった。

彩硝房さん、また寄らせてください!

ガラス工房 - 彩硝房

2009年10月26日月曜日

AZUKI フレイバー

PEPSI あずき


既にご賞味の方も多いと思いますが、自分も“ これはのんでおかなければ ”と思い買ってしまった。どちらかというとむかしからラベルは"赤白"派ではなく赤白・青の"トリコロール"派?でして・・・自らに使命を課した訳で・・。

まあ、小豆は好きですから感想は最悪なモノにはならないはずだし…。
あんこと、バターや洋菓子に使うクリームなどはよく合うと思っているしね。




…感想は、“ オレは飲める・・が ” です。

飲む前の香りは、非常に個人的な感想だけど、東京ディズニー〜が頭に浮かんだ。
園内出店で売っている食べ物の香りだ、って思った。・・レポートになっていないけど。
そしてオリジナルより透き通っていて色が綺麗です。ワイン色(小豆色)を強調してるのかな?

飲んで、そして色々考えを巡らせた後、
よくこれだけうまいことブレンド出来たな、と。ただ、よい意味だけではないけど…。
あずきだけど別物になってる。単語だけ拾えば、ラベルに書いてあるキーワードのように確かに上品な甘さ、そして香りと感じることも出来た。こう言ってしまえばそれまでだが、不思議な味、だ。
第一、元々得体のよく分からない不思議な味だしね。紅白もそしてこれも。
それになんで美味しいんだろう?なんておもってたまに飲んでるくらいだから。
だから、上に書いたように“よくうまく混ざったな”という感想になったんだ。
同時に、でもやっぱりオリジナルは超えられないな、と個人的には思いました。

これ、"オレは" 飲めるよ。



AZUKI フレイバー

2009年10月23日金曜日

背景幕上に訪問者

最近制作している舞台幕。

舞台上手側にセットされる背景幕を制作中の出来事。





ふと目線を足下へ移すとそこには!



キリギリスがこっちを向いて居たのです。








これが歩き回っている所は絵の部分でいうと丁度野原にあたるところ。
どこから来たのオマエさん!?



別に戸外で描いてるわけではないが
このシチュエーションは珍しいからカメラをすかさず取りに行ってきた。


カメラをマクロモードでなるべく近寄ってフォーカスを決めているとこっちに歩き出したぞ。
どんどん迫ってくる・・角度が決まらないじゃないかー。


・・・まぁでもいいか、正面から撮る画もいいね。


歩いてくるけどおおよそで構図を決めてパシャッ!


ううわっっ!!!


デジカメの確認画面が一度暗くなったところで何かが自分にぶつかってきた。

もちろんキリギリス。ヤツが飛び込んできたんだ。

・・正直かなりびっくりしてしまった。



なぜだろうか?
その後も良い角度で一枚おさめようと思い何度かカメラを向けるんだけど毎度こちらのカメラの方へ向かってくる。

…そういう習性?…それとも偶然か?


このキリギリス(おそらく)、絵の原っぱの中で(上で)しばらく遊んでいつの間にかいなくなってた。



背景幕上に訪問者

2009年10月19日月曜日

背景ドロップから制作開始

先日始まった舞台背景画制作。

童画世界の要素が強いデザイン画だ。
背景ドロップから制作開始

まずは舞台奥に使用されるドロップから描画。


デザイナーさんの描いたイメージを壊さぬように、葉の大きさや色合いなどに気を配って描いていこう。
そうすると・・・葉の一枚が結構大きいじゃないか!

…なんて思いながらも制作は順調に進んでます!!




—背景ドロップから制作開始

2009年10月18日日曜日

記念公演用舞台背景幕制作始まる


ある周年記念の舞台公演が始まる。


記念公演用の新たな舞台セットが必要。
そしてその美術の多くの部分に幕が使われる。バックドロップや紗幕に背景画を描くのだ。


湖や遠見の山々、四季を感じさせる木々や野原の絵。

想像の世界でありながら、写実性は求められるが常にメルヘンな感じが出せるように努力しています。


上は絵の具の調色後の写真だね。

こんな色合いで描いています。もちろん他の色合いもあるけどね。



では、まずはバックドロップから!




記念公演用舞台背景幕制作始まる

2009年10月16日金曜日

コンサート用舞台装置


この美術セットは何でしょう? 

あるグループのコンサート舞台用だそうです。


舞台背景用の幕に太陽を描いている。

とてもデザイン的な、半円分の太陽だ。
どんなコンセプトの基で使われるのかとても気になる所だ。


・・それにしてもまだ “蚊” が飛んでる。しかもこの日は何匹も…。うぅ。

スプレーガン作業中だったな・・・まとわりつかれ、
・・だけど描くことに専念してるし、コンプレッサーのホースもさばきながら・・そして何カ所も刺されながら・・・

・・暖かい日だったんだ。10月でも蚊も出るか。・・・描いてるのもおてんと様だし。


コンサート用舞台装置

2009年10月12日月曜日

影絵 : スーパーコットンor英国シーチング

制作の話。

今回のペイントはあるクラシックコンサート用のモノ。

なんだけど、この背景の絵柄は "和物" だ。おそらく音楽会の内容が関係しているのだろうけど、相変わらず詳しいことは絵描きサイドにはあまり伝わってこないね。


・・それは置いておいて、実制作について書こう。


まずこの絵はステージ上では常時かまたはピンポイントで影絵風になるという。

写真はすべて部分で、しかも仕上がりではないのだけれど、要は黒のシルエット部が影の部分になるということだ。映ってはいないけれど、画面全体は和紙風。巻物或いは掛け軸を広げたような雰囲気。そして影部分は"1本の梅"が横へ横へと幹をのばしている。そこにはキジやウグイス(?)も描かれていた。

この仕事はへたに画面を汚せない仕事なのだ。
絵の具もこぼさないように終始気をつけないとならない。

なぜかというとこの布地は"英国シーチング"
または"スーパーコットン"と呼ばれる、縫い目のない1枚モノの生地で、このような目的(影絵)のために使われることが多い。



そしてそして、照明さんのあかりの当て方を想像しながら作業を進めました。

2009年10月8日木曜日

舞台美術展−武蔵野美術大学


2009年 9月7日〜10月3日の会期で行われていた、日本を代表する舞台美術・装置家の川口直次先生の展覧会に行ってきた。

川口先生は武蔵野美術大学、通称 “ムサビ” の教授も務めていらっしゃる方です。
そしてこの度、ムサビ教授を御退任なさるそうだ。その記念ということでこの企画が行われたのだそうです。

主にオペラの舞台装置を数多く手がけられ、次いでオペレッタやバレエの舞台でも素晴らしい作品を残されています。藤原歌劇団や日本オペレッタ協会、松山バレエ団といった団体からその他にもテレビや映画の世界でもセットを提供されてきました。(映画で言えば、''静かな生活"は昔見たおぼえあり!)


川口先生の仕事に携わったこともあるので、どのような舞台デザインをされる方なのかは察することが出来ます。
だけど自分が知らない過去の沢山の作品が存在する訳です。
だから今回はとても楽しみにしていました!

では、展覧会場へ。

武蔵美校内の展覧会会場正面には舞台模型の写真を引き伸ばしてプリントされた幕がかけてあり、とても華々しい感じで迎えられた気がした。

展覧会場内はとても暗く、ミニチュア用のライティングやその他スポットライトや映像が展示物を浮かび上がらせていて、その雰囲気はまさに舞台人を主張するかのようでした。


どの展示物も大変見応えあり!
舞台セットのイメージを伝えるデザイン画の数々、そしてミニチュア達が会場を取り囲んでいました。
過去のプロダクションでも模型は今年作られたものが多かったようです。
やはり模型はイメージを伝えるのにはもってこいですね。
オペラの舞台装置なんかはからくりの連続です。だけどミニチュアがあるからイメージの作り手の志向を理解するのに時間がかからない。

仕事で関わったオペラ"トスカ"やオペレッタ"微笑みの国"他、懐かしい舞台の資料もあって色々思い出したなぁ。

・・この仕事を始めてすぐ、ホントに間もなく舞台のことを全く分かっていない頃、川口先生の作品に関わった。そしてその時初めてオペレッタという舞台の世界を知ることが出来たし、初めて劇場の現場に立ち会ったんだ。
確か"春のパレード"だったっけ。新宿文化センターへ行ったんだよなぁ…懐かしい。

オペラ、オペレッタの作品が並ぶ中、バレエの舞台作品もあった。
その印象は、やはり装置家さんらしく作り込む感じのセッティングでとても豪華なものだった。特に"シンデレラ"のセットの内、キッチンのシーンはとても想像を描き立たせる素敵なセットだった。バレエはやっぱり現実離れした部分が所々に見えた方が楽しいと僕は思う。実際、川口先生ご自身も語っていらっしゃるように、バレエ作品となると幻想的な美しさと現実世界とのバランスを大切に制作されてきた様子。



・・・大変貴重な時間を過ごすことが出来ました。なんて言うか…オレ頑張ります。
まだまだ感じた事は沢山あったけどこの辺で…。


川口先生お疲れ様でした。今後のご活躍も楽しみにしています。



舞台美術展−武蔵野美術大学

2009年10月5日月曜日

''和紙の里”で…

先日は埼玉県東秩父村にある和紙の工芸館を訪ねた。

ここは手漉き和紙の実習も体験できる。
むかーし(小学生の頃か?)来たときは確か庭の落葉を漉いている和紙の間に挟んでもらって自分なりの和紙を作ったっけな。

そして今回の目的は…ここの'そば'を食べに来たんだ。……和紙はそっちのけです、ごめんなさい。


というのは、味の評判がなかなかよいと以前から聞いていたので今日はトライしに来たわけだ。敷地内にあるお店だからなかなか知れ渡らないのだろう。ここには何回か来ているが以前はあまり興味がわなかった。何だかここのお蕎麦はなかなか美味しいらしいよという評判はちらほら耳にしていたんだけどね。そして!今回はその評判を聞いていてつもった意識がここに足を向かせた訳だ。これぞ口コミの威力だね。


味は、確かに美味しかった!お客さんもたくさん入ってたし。
和紙が目当てで来る人が多いと思うけど、見学や買い物をしてさらにここで美味しい蕎麦が食べられたらきっとより満足できるよね。
また食べに来よう!!



その後は庭にある見学可能(座敷にはあがれません)な古民家に見入った。
やっぱりこういうところでは職業上の癖が出てしまう。
どうしても舞台美術に結びつけてしまうな。
古民家の建築構造がどうしても気になって…
その上茅葺き屋根なんか植物が自生していてまるで有名な某ジャパンアニメに好んで出てきそうな雰囲気。面白かったー。




…あ、今日の本来の目的はあくまでも “食” ですから。






— ''和紙の里”で…

2009年9月28日月曜日

場面転換用幕制作





最近のお仕事の話。


別のプロダクションでバレエの舞台美術制作に関わっている。


転換用の幕への描画だ。

今回の制作において最も重要な描画部分には大きな型紙が必要だった。

ひとつの決まったパターンの"高さ"が9尺弱—270cm程、
そしてまた別のパターンも繋がるものだったからこの型作りに大変時間を使わなければならなかった。

でもその甲斐あってその後の作業はスムーズ(天気に悩まされた日もあったけど)。

公演で立派に活躍してくれよ!


場面転換用幕制作

2009年9月13日日曜日

painting : 劇場舞台用かぶり物



バレエの背景幕制作の大詰めで重なった別のペイント作業。


某有名食料品ブランド主催の舞台関係のお仕事。




かぶり物への油性塗料での作業でした。

届けられた実物は紙パック飲料を模した角張った形のもの。
サイドから腕が出せるようになっている。

非常にポピュラーな飲み物のパッケージほぼそのものを拡大模写。

バレエの幕と並行だったので分担作業。
僕はバレエの方が終了後に"文字描き"を担当した。




上の写真は顔の部分(手ぶれで見づらいけど…)。

腰が痛くなりながらも作業完了。
努力の甲斐あってか(笑)、無事に納めることが出来たようです。


このかぶり物クンが舞台で大いに活躍してくれることでしょう!


自分が中に入って写真撮ってもらえばよかったかも…残念!





painting : 劇場舞台用かぶり物

2009年9月9日水曜日

コッペリア アーチ背景絵幕 仕上がり?



これまで続いていたバレエ"コッペリア"
の背景幕−アーチ幕の制作。仕上げ?を行ってきた。

なぜ?が付いているかというと、一つ作業を残してきたから。

我々の作業内容には問題はない。

特に袖幕に布の付け足しがひつようとなったからだ。

こちらの仕上げ作業の内には付け足しは間に合わないらしく、その足した分への描き込みは後日ということになった。







絵に関しては落ち着いて仕上げを行いOKをもらったが、
実を言うと、最後まで明確なイメージをつかめないでいた。



何故かというと、この件に限った事ではないが、
近年見受ける多くの原画がコンピューターによってまとめられたものだからだ。


もちろんコンピューターで描いた物の方がよい場合も多々ある。手描きではかなわない面も持っているから。


だけど絵画的なアプローチの場合、コンピュータ処理のものだと作者の明確なイメージや細かいニュアンスが伝わってこない。その人の "色" が見えてこないと言ったところか。


上記したけど、決してすべてのコンピューターによるデザインがこれに当てはまる訳ではない。
もちろん明確なイメージを伝えてくれる方もいます。

…すこし難しいことを書いてるか?

いずれにせよ舞台に飾ったとき、お客さんが見てくれたときに"良い"と思ってくれるしあがりにしたいですね。


コッペリア アーチ背景絵幕 

2009年9月4日金曜日

バレエ 背景幕制作 — コッペリア

今日も涼しくて身体が楽だったな。


たくさんの窓を描き込んできたけれど、仕上げの段階になった。
明日は制作場所を移しての作業だ。


物量が多いので面倒を見なければならない所も当然多々ある。

だけど時間の許す限り的を絞ったよい仕上げをしたい。






バレエ 背景幕制作 — コッペリア

2009年8月31日月曜日

バレエ "コッペリア" 背景幕制作




現在も引き続きバレエ"コッペリア"の背景幕を制作中。










デザイン画には窓が沢山描かれている。














これらは袖幕の絵の一部だ。










この後も、2枚の文字幕(カスミ幕)の制作が残っている。

その幕は幅が12間程(21m超)。
スタンダードなものよりも長いので段取りが少し大変。

でも今日は台風やその雨のお陰?で涼しかったから作業がはかどった気がする。
このまま気候が穏やかになるといいな。



バレエ "コッペリア" 背景幕制作



2009年8月28日金曜日

掛け時計制作のこと



もう何作か作らせてもらったオリジナルデザインの掛け時計。


舞台美術の背景画制作以外の仕事です。

近々新しい時計を作らせて頂くことになった。
今のところ先が詰まっているので時間が出来たときに制作させて頂く予定なんだけど、
今度のデザインはかなり悩みそう!?というか、それなりのリサーチが必要になると思う。


制作に取りかかったらまたその経過を紹介します!

— 掛け時計制作のこと

2009年8月22日土曜日

舞台美術制作(コッペリア)


山梨は清里へのバレエ舞台制作の出張から帰り、あるミュージカルの背景仕事(出張中も1度こちらへ戻って参加していたもの)が終わり、次に待っていたのはまたバレエの仕事です。

"また"と書いたけれど、嬉しい意味での "また" なんだ。
幸せなことにバレエの仕事が続いてる!
素直に言って、それは自分の力を最も役立てることが出来る分野だからと思っているから。
だから嬉しくなる。無論、他の制作仕事でも最善を尽くしているけれどね。

まだ完成まで時間が必要だけど…

でもただただ良い物を仕上げたい!・・・そう思っていつも制作しています。

舞台美術制作(コッペリア)

2009年8月19日水曜日

そういえば…ツバメがー


今年はツバメたちが戻ってきた!

何年か前に巣を作り住みついた彼らだが、ここ数年帰ってはこなかった。
なんだか寂しい思いだったが、今年(もうしばらく前になるが)帰って来たんだ!

上の写真は傍の電線に2羽留まっていたところに携帯のカメラを向けたんだけどシャッターを切ると同時に1羽に飛び立たれてしまった図。右上に羽の一部が見えるでしょ?


ともあれ、戻ってきてくれて嬉しいよね。


また時期が来れば飛んで行ってしまうけど、いつでも戻っておいで!



8/19 そういえば…ツバメがー

2009年8月16日日曜日

20th Kiyosato Field Ballet 8/9閉幕

今年のフィールドバレエが千秋楽を迎えた。

会期中のレポートが全く出来なかったけど、今年のフィールドバレエが幕を閉じたこと迎えたことはお伝えしたい(大分経っているけど)。


今年のフィールドバレエはひたすら雨に悩まされ続けました。
しかしながら、完全に中止になった日はたったの1日(本来ならたとえ1日でもあってはならないが)!

悪天候と闘いながらも、ほとんど毎日幕は開いた。


そして何よりすごいのは雨が途切れるのを待ってくれるお客さんだ。

だれよりも雨に打たれっぱなしで客席でひたすら我慢してくれる。

…本当にありがたいことです。


そして20年に渡りこの信頼感を作り上げた清里の舞台も素敵です。

ここに今年も関われた自分は幸せだよ。
それに、つくづく自分の至らなさも感じることが出来ました。

…とはいえ、自分の本業部分は良いものが出来たと思っています。
ホームページ更新時には写真資料を是非載せたいですね。


今回関わらせて頂いたすべての皆様、本当にお世話になりました。感謝申し上げます。

来年も是非また参加させて下さい。そのときはどうぞよろしくお願い致します!

2009年7月27日月曜日

間もなく開演! 20th清里フィールドバレエ‐7/27 くるみ割り人形

ついに今晩からフィールドバレエ開演!

実はここ清里は午後3時ごろまで雨が降り続いていた。
だけど今17:45雨は上がっている!
舞台上ではダンサーが確認作業を行なっている。

このまま降らずに初日を迎えてほしい。

2009年7月26日日曜日

清里フィールドバレエ — 照明合わせ

今日7月25日はフィールドバレエ舞台制作のうち、照明合わせは2日目。

その前に自分が担当している道具へのペイントの仕上げ。
照明器具も仕込んでもらったが昨晩の照明合わせではその位置が気になる所があった。
大工さんに頼んで直して貰うことにした。


昨日の"くるみ割り人形"の照明合わせは土砂降り(野外だから余計にそう感じる)の中行なった。


今日も降ったり止んだり落ち着かないが"タチヤーナ""白鳥の湖"のチェックだ。


そして明日にはもう公開リハーサル"ゲネプロ"が待っている。

…晴れてほしいな。

我々舞台装置制作チームもチェックしたいとても重要なことが残っている。

2009年7月24日金曜日

第20回‐Kiyosatoフィールドバレエ 制作舞台裏

昨日照明さんの団体が現場入りしました。

ここ数日間天候になやまされている。

日中は比較的安定した天気。
照明チームは機材の仕込みを続けていました。

ここは野外。照明さんが照明のチェックが出来るのは当然日が沈んでから。だけど夜にはまた雨が降りだした。

唯一良かったのは日中、舞台上ではリノリウムというダンサーが踊るためのシートを敷き詰める事が出来たこと。

リノリウムが敷かれると少し寂しい気持ちもある。
なぜなら、今まで舞台上手下手を自由に行き来し、舞台中央部が大工さんと共に使っていた美術制作現場だったわけだがこれでここを明け渡すことにになるから。


でもここは気持ちを切り替えて!
まだ仕上がっていない道具もあるし、今晩は照明の色あわせがある。


道具たちがどう見えるか不安だけど、楽しみにしている部分の方が多いんだ。

今晩も遅くまでかかるけど頑張ろう!

2009年7月23日木曜日

清里フィールドバレエ — くるみ割り人形・ある舞台装置制作の裏側 7月22日

今日は残念ながらここ清里では日食は見られなかった。その時間には確かに薄暗くなったけど。

‥雨でした。


だけど、制作は出来る範囲で進めなければ。


今日はある装置の仕掛けを作ってもらっている。といっても現在夜8時。


日中は舞台上で制作しているけど、特殊な物を造るとなると専門家の技術が必要だから、仕事上がってから場所を移動しての制作。


そしてここは


工房モルゲンロート


清里フィールドバレエの舞台美術を担当されている"小林雅之"さんの通常の仕事場。
小林さんは本来は金属を加工することが専門。
フィールドバレエでもその知識と技術は巧みにいかされている。
だからこそここの舞台装置は造ることが可能なのだ。


そして今回もその腕を頼る場面が出てきた。

時間の無い中、僕が無茶ぶりしたアイデアを実現出来るように大工さんと共に試行錯誤していただき、仕組みが決定、それを今溶接の技術で形にしてくれています。

本職の姿のその後ろ姿は舞台制作とリンクしてより生き生きして見えます。

普段見ることの出来ない制作現場を見学させていただいています。楽しい!

小林さん、いい仕事します!そして本当にアイデアマンだなーと改めて感心しています。


小林さんだけでなく大工さんにはすでに木工部分の仕組みを手掛けて頂いています。僕のワガママばかりに付き合って頂いています。
機転の利く(利きすぎる‐笑)素晴らしい大工さんです。今度ご紹介させていただきます。

照明チームもやって来る。
制作も佳境に突入!


20回清里フィールドバレエ — 7月22日

2009年7月22日水曜日

清里フィールドバレエ — 7月19日

虹が出た。

フィールドバレエの特設ステージ上から富士山方面を眺める。

天候が不順なここ清里高原では雨が降ったり止んだり。


だけど時にはこんな素晴らしい光景も目にすることが出来る。

バレエ公演本番も然り。

おそらく毎回違った表情の舞台になっていると思う。


天候に悩まされながらも準備は順調に進んでいます!
本番をお楽しみに!

2009年7月19日日曜日

清里フィールドバレエ — 舞台美術制作

7月18日土曜日
ここに現場入りしてから8日目だ。


今日は子供のバレエダンサー達がこの舞台を使って振り付け確認やお稽古がある。


だからその幕のシーンを制作している僕は(もちろん取り付け作業をする大工さんも)その稽古に必要な大道具を揃えなきゃならない。それに、ダンサーが怪我しないように一度舞台上を片付けだ。


夕方から先生方とダンサーが舞台にやって来た。


みんながセットの一部と一緒に舞台にならび、バレエの曲がかかると空気が一変。すっかりバレエの舞台になった!(もちろん道具たちまだ完成してないよ)


徐々に各セクションの仕事が進み、この第20回フィールドバレエの公演日に向けて着々と準備が進行中。

まだ作らなければならないものがあるけど、色々と具体的な形見えてくると制作にも一層熱が入る!

皆さんが大いに楽しめる舞台をご用意して、公演ではお待ち致しています。

2009年7月15日水曜日

フィールドバレエ — 劇場公演との違い その2

萌木の村へ来てフィールドバレエ用の舞台美術制作をはじめてからすでに4日が経つ。

写真は今回使用する、昨年作ったセットの一部。
大工さん達はこういったセットの持ち込み、組み立てを含め6月後半からこのフィールドバレエ特設ステージを準備している。そして今回新たなセットが必要な〃くるみ割り人形〃の為の道具作りもしている。僕が担当している部分でも色々わがままも聞いてもらってます。

ここの大工さん達は腕ももちろんのこと、その前にみんな人間的に素敵な人たちばかりだ。
大好きだなー!一緒に制作出来て幸せです。
暫くの間お世話になりますよ〜。

‥長期と言えば、

この公演は他のバレエ公演と違い長期に渡る。
バレエシャンブルウエストが出演し、3演目を日替わりで約2週間。

野外バレエで天候にリスクをかかえるが、それを補うためかこのスタイルになったようだ。


これだけの長期公演(しかも野外)はとても珍しいよね。

それが今回で20回目だよ!信じられない歴史だ!


このバレエ公演を興行するにあたり、毎回様々な困難を抱えているが、ここの舩木社長をはじめとする、清里を愛し、このフィールドバレエを誇りにしている人たちが集まっているから実現出来るんだ。
そしてもちろんこの僕も昨年からその魅力のとりこになった一人だよ。

美術制作は基本的に特設ステージ上で行なっているんたけど、今のところ天候に悩まされず順調に進んでます!

2009年7月12日日曜日

清里フィールドバレエ制作現場より〜合流2日目

山梨県・清里の萌木の村内の特設ステージよりお届け。

昨日現場入りしましてこちらでお世話になりながら制作をはじめました。

何しろ20回記念公演!

公演本番には沢山の方々に足を運んでいただきたいですね。


その為にも良い舞台を観てもらえるように美術制作を、もちろん楽しんで!!進めてます!

大工さんたちも続々と舞台セットを組み上げています。いい仕事みさせてもらってます。完全に勉強させてもらってますね。
本当にお世話になります。

そして萌木の村社長をはじめ、数多くの皆様!今回もどうぞよろしくお願い申し上げます!

祝・第20回清里フィールドバレエ!!

2009年7月10日金曜日

明日から清里フィールドバレエ制作現地入り

明日からいよいよフィールドバレエ制作に合流します。

ここんとこ出張仕事としかも残業が続いて家にいる時間が少なかった。
だから清里ヘ行く準備が遅れてて‥。

帰ったら車の荷物を取り替えないとならない。


上の写真は今日の仕事帰りに見た夕焼け。

実は‥ヘトヘトです。

がしかし、

頭を切り替えて明日から行って来るよ!
どんな制作になるのか楽しみだ!!

2009年7月9日木曜日

4/23(木)晴 "Covent Garden, S.Paul" - イングランド・舞台美術 探訪

今朝は目覚めから落ち着かない…いやそんなに緊張はしていないが…

とにかく!待ち合わせ時間に遅れないようにしよう。


何のことかと言えば、今日の11:00amにコベントガーデンであるミーティングがある。


Covent Gardenには早めについた。
さきに行っておきたいところがあったから。
Drury Lane 劇場で観たいミュージカルがあるんだ。

それは " Oliver "。映画オリバーツイストでも有名なお話を基にしたものだ。

チケットを取り、ミーティングの待ち合わせ場所、Royal Opera House のステージドアへ向かう。


ミーティングの話はまた今度ね。



・・・でその後はWhite Chapel の Spital Fields Market というところへ向かった。

ここでは友達Jの彼女(ファッションデザイナー)も参加する大きなファッションショーが開催されている。
彼らに合流してファッションショーを楽しんだ。

終了後、一緒にパブで乾杯、その後彼らと別れてSt. Paulにある今日の宿へ行きチェックイン。


今度はまたもう一度コベントガーデンへ。

ミュージカル " Oliver " を観劇。


宿へ戻り、部屋へ行くと相部屋のひとりに会う。名前はアレックス。アルゼンチン出身だった。

彼は出掛け、僕は寝る準備をしてベッドへ戻ると今度はもう一人やってきた。
フランス人の学生だ。名前はよく分からなかった。漫画が大好きなんだって。

よい旅の証拠、今日も忙しかったー。

2009年7月3日金曜日

4/26(日) South Kensington to Heathrow, 復路フライト

 
イングランド最終日。


色々あったと思う。

前回の時も最終日は…この感じは・・好きじゃない。

こっちに来てから一番孤独を感じる日だ。


朝食はチェックアウト前に近くのカフェでEnglish breakfast.
そうそうこんな味。ベーコンがしょっぱいんだ。いかにも保存食!


チェックアウト後も荷物だけ保管してもらい、外出。
実を言うと、ここでトラブル!というほどではないんだけどreceptionでやりとりがあった。


・・そうこうして外出先は…

Science Museum (V & A Museum に隣接)にぶらっと立ち寄ってみた。

本当は'ぶらっと'なんていう気持ちで見て回るところではないのだろうけど、
フライトまでは時間があるけど少し買い物もあるからその範囲で。


さて、お世話になったここSouth Kensingtonもあとにしなきゃ。


いつも使っていた通りを駅へ向かう。


結構チャージした"Oyster Card"もこれで使うの最後だね。
Tubeに乗ってHeathrow Airport まで。やっぱりここの空港は何だか暗い(笑)。

この後は買い物したり、フライト時間までお茶して時間潰したりしたんだけど・・


その前に!・・


本当にいろいろ面倒見てくれた友達のJohnへ電話を入れたんだ。


・・その時彼は彼女とSouth Englandの(場所は忘れたけど)あるビーチにいた。


お邪魔しちゃったかも知れないけど、どうしてもお礼が言いたくて。

友達は僕の宿の心配やオペラハウスでのミーティングのことを気に掛けてくれていた様子。




とにかくキミのお陰で本当によい旅になったことは間違いないよジョン!

ありがとうございました!! 感謝だよホント! そして、またいつか会おう!





そして・・・
今回、素晴らしい旅をさせてくれたこと、心から感謝します。
・・・緑、ありがとう。




4/26(日) South Kensington to Heathrow, 復路フライト

4/25(土) South Kensington, Covent Garden他

今日は何をする?何処へ行く?

今回の旅、実質動ける日は今日が最後だ。

ただひたすら、見たい(見れられる)舞台の観劇にかぎる。


でもその前に・・ここのホステルの向かいに建つNatural History Museumへ。

正面入り口は観光客の列がすごい。こりゃ入るの諦めようか…


・・仕方ない、取りあえず建物の外観だけでも見て回ろうか。
ということで正面をスルーして、そう・・・
前回来たときに薦められて鑑賞しに来たV&A=Victoria & Albert Museumの建物が隣接していることもあってHistory~が駄目ならもう一度V&A訪問も良いかなーなんて思いながらHistory Museumの角まできた。だって隣のV&A, 大きすぎて世界の各エリアブース(もちろんアジア、日本もあった)一つずつを丁寧に観られなかったからさ。

そう考えていたんだけど、ここの角からの通りの先を見ると・・

人がチラホラ博物館の中へ入っていく・・・。


おぉ!!こっちの通り沿いからも入れるのかも!・・ちょっと行ってみよう。


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

その後、観たいミュージカル目当てでCovent Garden周辺へ今日も・・


お目当ては ' Wicked '


前回の訪問時にも公演がおそらくスタートしたばかりだったと思う。
日本でも既に劇団四季が興行しているし、大分遅れた興味の持ち方だけど…いいんだ。


さあ何処でやってる?




・・・つづく




探し回ったんだよ、かなり。


・・というのは、該当する劇場になかなかたどり着けなかった・・ってことです。


街中にはチケット売り場が至るところにあってね。
・・だから劇場へ行くまでの間にチケットを手に入れようと思った訳だ。
しかし!思ったような条件では探せなかった。


途中、遅れてしまった昼食をとろうとパブへ立ち寄った。
今日は寄ろうと決めていたんだ。腹一杯まともな食事をしようと思っていたから。








最終的にはコベントガーデンRoyal Opera House でオペラIl Trovatoreを観劇。

・・・Wickedは





● 4/25(土) South Kensington, Covent Garden他

4/24(金) South Kensington, Coventgarden, Beckton,

相部屋のあと二人はまだ眠っている。本当はもう一人いたみたい…こっちが眠っている間にやってきて、朝早くに出て行った気配があった…利用の仕方は様々だな。

朝。 良い天気みたいだ・・・。 ここはSt. Paulにあるユースホステル。

身支度をして早くチェックアウトしなきゃ。

今日は一度サウスケンジントンの宿に戻って体制を整え直すんだ。
11時からコベントガーデン、ロイヤルオペラハウスで観劇だ。


・・・身支度の音で二人を起こしちゃったかな?
そんな二人に小声で挨拶をして部屋を出た。そういえば・・アレックスの腕から肩に巻いた包帯が痛々しかったのを覚えているな・・

地下のロッカーからも荷物を取り出して、さあ早く戻ろう。



外の空気はとても気持ちがよかった。

大通りに出てバスを待とう。
出勤の時間だね、それぞれが遠くから来るバスの番号を見ながら待っている。そう、ダブルデッカーは乗り間違えると全く違う方向へ走っていくからね。
一つ先の信号でほら、もう既に二つの行き先に分かれてる。気をつけねば。
でもこれが朝のロンドンの地上での光景なんだね。地下鉄の方は東京の朝みたいだけど。

・・いくつかバスをやり過ごしたけどめぼしいのが来ないから、次のはもしかしたらセントポール駅を通過するかもしれない!なんて思って飛び乗って運転手に訊いた。

"駅ならその先を歩いて5分だよ"だって…。 近いじゃん!…いやそんなに遠くないことは推測できたんだけど・・・それより歩こ・・今日もよく歩くことになるのかなぁ、なんて思う。


チューブに乗って、さあ戻ってきたよSouth Kensington。

駅を出てすぐ傍にある"テスコ"に立ち寄る。
朝食の調達だ。それに水もまた買い足そう。


ホステルに着き、まず朝食だ。

ここは学校などの団体がよく使うようだから朝は子供だらけ。食堂なんか人がいっぱい!

こちらは買ってきたものを適当な場所で広げて朝食の時間。

…それにしても人が多いな。食堂を出たり入ったり。引率の人たちも大きな声で皆に説明や指導。

あーおなかいっぱい。・・味はともかく(笑)とりあえず体力。また沢山歩きそうだし。


地下の荷物置き場も数人の学生が使っていたね。



今日はもう一度コベントガーデンへ。
昨日招待を受けた Royal Opera House で近日より行われるオペラのドレスリハーサルに足を運んだ。

演目は " Lohengrin " (ローエングリン)、ワーグナーのオペラ。
・・・話の内容は全く知らないまま。恥ずかしながら…。もちろんアリアも知りません。

だけどすごく楽しみ!

始まる前に1本電話を…。相手先はここのペイントスタジオ。
これも昨日連絡先を教えてもらったから。この旅の時点ではBecktonという場所に仮スタジオがあった。
前回の研修時はスタジオがまだStratfordにあったんだけど、オリンピックに向けてその土地の開発が進んできたため仮移転中だ。

今日のお昼過ぎにお邪魔することになった。
ただ、今は見せられるような制作をしていないということだった。
でもみんなに会いたいから。

・・・
つづく

4/22(水)晴 "to South Kensington, London” - イングランド・舞台美術 探訪

今日はここ、とても美しい町Goring & Streatlyを本当に名残惜しいけど去らなければならない。

いつの日かまた来たいな・・・。



check out前、訳あって友達のJにここまで来てもらった。
何故かはまた後ほど…。




— チェックアウト


今日もNational Rail に乗るんだけど今度は上り方面。Londonへ戻ります。
この旅の初日に泊まったhostelにまた1晩泊まる事になっている。
London中心部近くのSouth Kensingtonへ・・。




今日はやらなきゃいけないことがある…。



明日以降の宿を探さなきゃならないっ!


チェックイン後にStreatlyで使ったYHAユースホステルグループの中で、ロンドン内のいくつかの宿へ電話した。英語での電話は辛い・・・。
頑張った甲斐あり、明日(23日)の宿は決まった。
それと、24日もラッキーなことにここMeiningerが空いていた。


残る問題は最終夜の25日だ・・・さて…どうしたものか…。

いくつかの候補はあるが・・・ここは落ち着いて様子を見よう。



今日の宿、相部屋で一緒になったのは —

“サム” というイングランド北部から来た体育会系な青年だ。



今晩は宿周辺を散策することにした。なかなか暗くならないからさ。

まず目指したのは “Royal Albert Hall” だ。
続いてはハイドパーク(前回も来たな)沿いを歩き、バッキンガム宮殿外周を通って・・


宿へ戻るとサムは明日の朝早いからということでもう寝るらしい。



僕も明日は重要なミーティングがコベントガーデンであるんだ。


それにそのあとはあるファッションショーを見に行くことにもなっている!


きっと忙しいぞー。だから同じく早く休むことにした。



…明日はどんな1日になるかのか・・・緊張? 楽しみ?





4/22(水)晴 "to South Kensington, London” - イングランド・舞台美術 探訪

4/20(月) “ to Oxford ” - イングランド・舞台美術 探訪

前回の書き込み通り、ヘッドラインのみでこの日をお伝えします。
2009/12/11 - 更新中(以下緑色部分

昨晩はベッドではカメラがどうにか機嫌よくなってくれないかなぁと格闘したものの、
結局無駄に終わり就寝。


今日はGoring&StreatlyからOxfordへ行くことにした。
National Railで移動。ここから確か5つ目の駅がそう。


ここの相部屋の人も起きている。

御年輩の方だ。
挨拶をしてみると…どうやらこの一時期だけOxford大学で生徒を面倒を見に来ているらしい。


とてもよくおしゃべりになる方で(笑)この方の自己紹介が断片的にしか聞き取れない・・。
以前の仕事は、建物内の電気回路図を作成していたとか・・いないとか・・・
でも挨拶したこっちのことを煙たく思っている訳ではない証拠だ。この数日間同じ部屋にいるわけでだし、すこし安心した。・・弾丸トークだけどね。


Oxfordは友達Jの勧めでもあり、ここから近場だし、ポピュラーだし(苦笑)、
トライする価値あり!と判断した。



さあナショナルレイルに乗ろう!
天気も良いぞ!


ローカルラインに乗って、のどかにオックスフォードへ。

— いいねぇ。ほんとに絵に描いたように丘と牧草地帯ばかり。
何処までも続く緑色の中には馬も走れば牛、羊も点々と・・


・・到着。
Oxfordではまずどこへ行ったかって?・・・家電屋さんとカメラ屋。かなり焦っていた自分。
何で焦っていたかは前日の記録を見て頂ければおわかりだとは思うけど。カメラのファイルが心配…。

まずは近場の家電店。
店内を見ていてもしょうがないから店員さんに訊いてみた。

お客さん用にメモリーカード内をチェックするようなPCは設置していないとのこと。
んー、困ったように訊けばなんとか裏手でチェックしてもらえるかとも思って当てにしたんだけど駄目か…と思いきや、バトンタッチした店員さんがカメラ屋さんの話を始めたからそれが何処にあるのかだけでも訊くことが出来た。

店を飛び出して、急ぐはそのカメラ屋。

Jessops だったかな。有名なカメラ屋みたいだ。

店内ではプリントオーダーの端末があったから、早速店員にトラブルを打ち明けて、メモリーカードを差し込んでもらった。
これで画像を確認してCDに焼いてもらってしまえばこっちの物だ!と思ってDATA CD作成をお願いしてみた・・・が、カード内のすべてを読み込むことはなく、結構昔にとったものしか出てこない・・・。


あぁどうしよ・・・ ジョーン!!ヘルプ!!!

作戦失敗・・これで今日は撮影も出来ない…がっくり来た。

でもどうにもならないんだから…考えても仕方ないので本能の赴くままに歩き回ってこの目に焼き付けよう!それが1番だなっ!ってことで・・今日もひたすら歩こう!



あ、思い出した。ここに来る前に劇場があったんだ。何をやっているのか覗くと…。
あった!English National Balletの公演 “Manon” だ。
イギリスに来てもちろんしたいことの一つ ‘観劇’ 。
是非見なければ!しかも最大の関心事であるバレエの舞台美術が見られるぞ。

…でもあれ?公演日程を見ると・・・


明日からじゃんっ!!

…悩め自分。




駅で手に入れたマップ片手に適当に歩くと、なにやら変わった石柱が並んでいる。
その向こうには立派な建物が!
中に入れるならここは行っておかなきゃ!今後の舞台美術制作のために来ているのだから。終始どん欲にね。

Bodleian Libraryという図書館だった。素晴らしい建築。
ちなみに、ハリーポッターの映画のロケ地のひとつか?関わりがあるようだ。
・・自分は全く気付かなかったが、ここはそう、あの有名なオックスフォード大学の一部なのだ。
どこにもはっきりとOxford Universityなどとは明記はされていなかったようだが、
こちらの大学は元来小さなcollegeが集まって一つの大きなUniv.を形成してきているらしく、個々のキャンパスは点在していることになる。

門から入るとその先には物販店がある。記念品など、お土産屋だな。

お店で、ここから先へ入って行っていいかを訊くと、見学のツアーに予約してあるのかと聞き返された。要するにここから先は要予約&支払いのようだ。
他の場所もなるべく回りたいから、入ってみたかったけど断念。
その代わり、さっき入った門付近がとても印象的だったからちょっとスケッチをしてみた。
黄色みの強い褐色の石で組み上げられた建築が作るその空気がとても頭に残っている。

それから最初に目に入った石柱。それには柱頭に人物が彫られている・・
・・でもなんだか厳格な感じがないというか、よく西洋の彫刻物で見るようなモノとは違う。

どの石像もおもしろい…かわいらしい…とでも言おうか。ちょっと微笑ましい姿だ。

それに聖堂の屋根などに付いているガードマンの"ガーゴイル"もみんな面白いモノばかり!
建築は本当に見事。だけどここが図書館だからなのか、永久的に残ることになるこういった遊び心が見る側に余裕を与えてくれていると思う。逆に興味が増すね。だって、簡単には作り換えることの出来ない石彫で わざわざユニークな形を残すんだから。

もっとここに居たいけど時間が・・残念だけど次へ足を進めよう。

せっかくだから路地というかハイストリートから一本はずれて歩こう。

思ったとおり、整いすぎていない町並みが見れた。個人的にはこちらの方が好きだ。
・・すると屋根並びのその上方に尖塔が見える。

もちろん足はそちらへ向いていた。

どんどん近く、その足元までやってきた。

Church of St Mary the Virgin 教会だ。・・しかもかなり大きい。

ジョンの案内で数カ所の大小の教会を見せてもらったけど、ここも大きい。


中でちょっとスケッチしてみました(いいのか?)。

・・パイプオルガンが面白いところに配置されている。
祭壇と礼拝者のベンチとの間、通路の真ん中にレイアウトされていた。
二階の席から眺めているが、オルガンの音を聞いて!とばかりの存在感。
自分が腰掛けた席の後ろは壁・ステンドグラスが。
メインのステンド〜ではないがこんなに間近ではなかなか見られない。
サブの窓といえど結構丁寧に描いてあるんだな・・と何の不思議もないことでも驚いてしまう自分。

・・でもなんだろう、立派な教会なんだけど、霊験さをあまり感じなかった。
入り口ではお土産も販売してるし…そう観光の為のものっていう感じ。
友達の案内してくれたところはもっと・・空気が張り詰めていて…礼拝者の足あとを感じる。
さっきまでここに誰かが訪れていてそして祈っていったんだなとか、それが長い歴史の中で生活の一部として繰り返されて・・・なんて書いててよく分からなくなってきたけど、
とにかく様々に心が揺れ動かされる様だった。
神社仏閣を訪れた時のあの雰囲気と似ているところもあり、
また建物などの雰囲気から、日本のそれ以上に圧倒されるところもある。



































それから・・・この旅で最も重要なmeetingのための約束も確定した。電話での英語のやりとり…辛いです。
でも何よりほっとしたよ。




今日も何だかまたひたすら歩き回った1日。だけど収穫は余りあるものでした!



明日は…決めたぞ。またこの街経由で足を伸ばそう。
でもなー・・カメラが・・・心配。




4/20(月) “ to Oxford ” - イングランド・舞台美術 探訪







4/21(火) - "Oxford, Woodstock, Chipping Norton (The Cotswolds)" - イングランド・舞台美術 探訪

今日はもう一度Oxfordへ向かい、そこからコッツウォルズを目指す。

Oxford駅構内でコッツウォルズ地方への交通機関を探して右往左往。
バス利用者窓口で訊いてみたり、駅の窓口で訊いてみたり…。

色々悩み、選んだのが一番近場そうな町、コッツウォルズの端に当たるChipping Nortonへのバス移動だ。

そしてその途中にはWoodstockという町がある。そこへも寄ろう。
なぜなら、ブレナムパレスという宮殿があるからだ。宮殿といえばバレエ、オペラの舞台には欠かせない存在。いつもそのシーンをどう描こうか悩んでた。だって内部を見たこと無かったから。



そのあとでまたバスに乗りChipping Nortonへ向かった。


オックスフォードへ戻ったのがもう既に19:00頃。まだ外はすごく明るいんだけどね。


で、すっかり忘れていたのがバレエ “ マノン ” の鑑賞。

慌てて劇場へ入り、鑑賞したのでした。


ユースホステルへは23:00過ぎに帰った。
今日も刺激を受け続け、歩き続けた日だった。はっきり言えばそれらのよい刺激の多くを取りこぼしているというのが正直なところ…もう一人自分が欲しかったよ。


明日はロンドンへ戻ろう。



4/21(火) - "Oxford, Woodstock, Chipping Norton (The Cotswolds)" - イングランド・舞台美術 探訪





2009年7月2日木曜日

4/19(日) WoodcoteからユースホステルYHA on Thamesへ - イングランド・舞台美術 探訪

◆以下更新(latest-11/24)した部分はグリーンで表示しています。




最近イギリス記録がおろそかになっている…
フィールドバレエの制作のため清里への出張も近い…。

まずいな。


不覚ではあるけれど、イギリス記録に関してはその毎日の出来事の一部を少しずつ掻い摘んで書くことにする。後日深くまで思い出しながら編集しよう。


ではタイトル通りに進めます。





・・・この日はともだちJの家を離れ、最寄り駅は同じだがテムズ川対岸にあるユースホステルへ移動。

朝の時間、Jの仕事前にホステルへ送ってもらうのだが、少し早めに起きて軽く食事を頂く。
キッチンにはJの妹エマ(以下E)がいた。—はじめまして!
彼女は一人暮らしをしているそうだが、引っ越しがあって忙しいところらしい。
ママのPも仕事らしくスーツ姿であらわれた。
ここにいるメンバーだけだが記念に集合写真も一枚撮らせてもらった。
Eは身支度が済んでいなかったせいか少し乗り気でない感じだったけど協力してもらった。ありがとう。

さてと、大変お世話になったここをはなれなきゃ。ポーラ、ジョン、そして家族の皆さんありがとうございました。
ここは落ち着いててとても良いエリアだね。もうしばらく滞在したいくらい!



Jの車に乗り込んで次の宿へ移動だ。


するとなんとJが気を利かせてくれて宿までの違う道を走ってくれた!
ナイスドライブをいつもありがとう!!

Jお気に入りの絶景ポイントを案内してくれたり(牧場や大きなマンションが点在しているのが見える)、彼の以前いた家を教えてくれたり(またこれがまさにイギリスらしいお宅だった)、そしてその近所にはなんとあのバンド、The Whoのギタリスト、ピートタウンゼントの家がGoring側のテムズ川沿いにあるということも知ることが出来た。やっぱり良いとこに住んでいるのね。


そんなこんなで朝からGoringをまたもや楽しんでナショナルレイル線路沿いに出てきた。
ここは見慣れた風景だ。そのままテムズ川を渡るとStreatlyに入る。
すぐに今日からの宿、YHA on Thamesがあった。


Jにその宿まで送ってもらいチェックイン。


ここからはサバイバルな毎日が始まる。自炊もしなきゃね。


受付では多分アルバイトの女の子が対応してくれたが彼女は何だか声が小さくて自分にとっては英語が聞き取りにくい。朝食はどうするかとのことだったようだ。自炊をすると決めていたからね…もし試してみたくなったら頼むことにした。


今日からの部屋はどんな感じかなぁ。
建物に入ってみた感じではよく手入れされている感じだったけど。

予約したのは…予算都合でもちろん相部屋なんだけどね。

部屋は二段ベッドが3台。6人部屋だ。


僕は部屋のドアのすぐ傍、入って1番手前のベッド下段に陣取った。
なぜならこの場所はドアを開けてすぐなので入ってきた人からは死角になっていてこちらがみえないという位置。他のベッドに比べて逆に気が楽そうだから選んだ。まだ誰も来ていないから好きなベッドが選べた。

…さて、荷物を使いやすいように仕分けて…今日は何処へ行こうか。

別に無計画な訳じゃない。まずは今日からの自炊を考えて買い出しが必要だし、その足でこの美しい町Goringを散策するつもりでいたんだよ。


キッチンの様子を見ておいてから出掛けた。


今日はとても天気がよい!日本のように湿度は高くないから春霞は見えない。
その代わり遠くまで良く見通せるよね。ここは散歩しないでそれ以外どうするのよ?

すぐ傍のテムズ川を渡るたびに'ゆっくり見て回りたい'と思っていたからなぁ。
こちらの国の自然やそれらが作る景観そしてそのスケール感をを自分の肌で感じるために来たのだから(もちろんそれだけではないが)。バレエやオペラ、その他この先も自分が関わり続ける舞台の美術制作業に良い影響が出るはずだから。




まずはテムズ川まで出よう。


…と足を向けたは良いのだけれど、すぐに足が止まってしまう。


民家や教会と言った建物が気になってしょうがない。
まあそれでよいのだけれどね。この旅の大きな目的の一つでもあるから。
舞台美術の仕事上、和物、洋物、何でもこなさなければいけないが、やはり自分は洋物が専門だ。
大きな絵を描く場合、タッチや調子の雰囲気でごまかせない場合も出てくる。
そういったときには自分の中にどれだけ引き出し(建物ならその構造のちょっとした理解とか)というか実際にどれだけ'モノ'や'空気'に対して興味の目を向けてそして得た感覚を持っているか、ってところで描画の内容に差が出てくると思う。もちろん何でも事細かに描けばよいと言うことではないけど。…難しいこと書き始めちゃったな…。
ドロップ(背景幕)等制作中に疑問に思っていた事が色々あって足が止まる止まるっ。



ここでも相変わらず教会を訪ねたり、日本ではなかなか見ることの出来ない数々の石壁の佇まいやなどを見てここで目の当たりにするからこそ、の感覚を頂くことが出来た。それは何物にも代え難いものだよね。ここに自分が立ってそれらを感じられていることに本当に感謝します!


時間がかかりながらもやっとテムズ川までやってきた。本来ユースホステルから歩けば5分ほどでここまでこれるはずなんだけどね。これはさんぽどころではなくなってきたぞ。

橋から見下ろせば川沿いを歩道が伸びている。人も思ったよりもいるなぁ。もちろん歩いてみるよ。遊歩道はこちらGoringサイドではなくStreatlyサイド。朝いた側へまた戻らなきゃ。

遊覧船や、運搬用かな?大きいボートも川を往来している。


…橋を渡り、Streatly側からの一枚。
郵便局です。これはどちらかというと新しめの建物っぽかったな。
でも面白いファサードなので撮ってみた。


この道から橋の側道へ入り川沿いへ下りる。
その途中にも面白い民家があったな。川から一つ別の水路に引いている水を管理しているのか、民家の下を水が流れていた。見えないところに水車でもあるのかな?


遊歩道へ出た。

お、みんなアイスクリームを食べている!何処に売っているんだ?アイスクリーム好きとしてはここは一つ食べながら景色を楽しもうかな。
ちょうどさっき見た大きいボートが一番近くを通る場所で売っていた。
ベンチに腰掛けて見ていると、なぜここでアイスクリームを売っているのか分かった。
そのボートここで一度停まらないと先へ進めないのだ。
橋下のこの辺りは川底の勾配がかなりきつい。
だから遊覧船は違う流れの平坦な所しか通らない。
だけどここのボートは先へ進まなければいけないからどうにかしてこの勾配を抜けなければならないんだ。
そこでここに用意されている設備がある。
船一隻分の狭い水路だが、川岸とちょっとした中洲のような部分との間に一度水を塞き止められる様になっていた。
ボートが上流から来れば、前もって水を塞き止めて大きな水溜めを作っておく。
そしてその水溜にボートが一時停泊し、次に関から水を抜いてゆく。
これで水位はこの先の下流のレベルに徐々に下がっていってその後に船は下流へと動き始めらる訳だ。下流からやってきた船はその逆のプロセスをとった後、上流へ上ってゆける。

これは見ていて面白い!

…なるほど。ここに店が出てる訳だ。
ちょっとした観光スポットだよ。
とても絵になる光景だったし。アイスも美味しかったしね。


その後は来た道を戻り、目抜き通りには出ずにすぐに路地へ入った。

その方が面白いよね・・と思ってみるとまたもやチャペルが出現!
この町(今居るのはGoringサイド)の教会だ。あいにく中へは入れなかったけどその庭の墓地や教会へ伸びているアプローチなどを見ることが出来た。


そこを出て更に閑静な方へ足を向ける。


・・リッチなエリアだ。立派な建物が続く。Jの話では、幾らか払えば建物の中を見せてもらえる所もあるとか…。


森のように木々が覆い被さった直線道のその先でマナーを抜ける細い道、フットパスが伸びている。


この先を更に進んでも何もなさそうだ。フットパスを通れって事だな。
対向からも人がやってくる。…道狭いし挨拶を交わしながらすれ違う。

フットパスの両脇はかなり広い土地が広がっていた。それぞれ領主がいるのだろう。遠くにマナーハウスも見える。


・・川面が見えた。テムズ川沿いに出ることが出来た。ここの川幅はそんなに無い。きっと右へまがれば元来た辺りに戻るだろう。歩き始めると…クルーザーが1隻やってきた。自分も乗りたいなぁ…こちらはそれを横目にひたすら歩く。そしてテムズ川沿いの写真も撮る。ここに来るまでにも結構写真は撮ったな。


やっぱり対向からは散歩してくる人が多いや。


そして対岸には同じく立派な家が点在している。住んでいる人たちはお茶の時間にはテムズ川を眺めながら談笑するのだろう。みんなどんな会話をするのだろうか?



思った通りさっきアイスクリームを食べた、橋が見えるところに戻ってきたぞ。


今日は日曜日…周りの人々はのんびり過ごしている。

一周り、結構歩いたな。ちょっと休もう。
何を撮ったかカメラチェックしよ。・・ん、再生しないぞ・・変だな?

もう一回。
電源も入れ直したけど再生画面は暗いし、おまけに”再生できません"なんて丁寧に表示まで・・・まずい・・

シャッターはきるにはきれる。でも撮影枚数の表示もおかしくなった。
・・どこまで撮れているんだろ?ファイルは無事か?


今は考えても仕方ないから…それなら食料調達でもするか。


小さな日用品店で買い出し。
水もたっぷり買い込んでね。


この後も違う区画をただひたすら歩いてこの街の空気を感じることにした。

近くの、専用コートって言うのかなぁ・・上下白のスポーツウエアで年配の方々が元気に'クリケット'の試合を行っていた。イギリスといえばこの競技!なんだろうけど僕にはルールもなにも分からない競技です。手で投げるゲートボールって例えたら怒られちゃうか。
試合方式によっては数日に渡り競い合うこともあるとかないとか…。
でもみなさん会話も弾んでいてとても生き生きしていたな。

元来た道から橋を渡ってユースホステルへ帰ろう!と思いきやもう一息 — 細い路地がオレを呼んでいる!— ということで最後にもう一本寄り道して帰ろう。
ここもどうやらフットパスだね。ここも立派なお屋敷の広い庭の外周だ。
垣根があるだけで特に厳重に内と外を隔てる物はないんだな。
最後に屋敷裏手の門があったけど、それにしても一体建物はどこにあるんだろ?


道はユースホステルの近くに出た。


今日の散策も疲れたな〜。

早速調理場で食事を作ろう。かなりおなか空いたぞ。
簡単にサンドイッチを作ってほおばりながらスパゲッティも用意。
オペラハウスのペイントスタッフには
“スパゲッティマン”
と呼ばれたくらいここイングランドではスパ麺にお世話になりました。
だって、1番リーズナブルだと思う。
そして何より“確実”だから。・・この国の食事情は有名なのであえて“確実”とだけ言っておきましょう。


おなかが膨れたところで、次は・・散歩でしょっ!

・・だってまだまだ明るいんだし。(でも実際はもう19:00位だったかなー)


一休みしたら出よう・・。


今度はこの建物の背側をめざそう!

緩やかな上り坂が続く。

・・そしてついには山の中へ!・・もう誰もいない。

後ろを振り返ると街も各家庭の部屋の灯りが目立ち始めた。


まだ視界は良いがさすがに暗くなって来たか。


・・でも登り始めちゃったし、
小高いところから雄大な、しかも夕暮れ時の景色を見たいから・・行っちゃえ!


自分・・イングランドの山中(低いけど)でこんな時間になにをやっているんだろう?

道も狭いけど心もかなり細ってきた。・・暗い。 ・・・怖い…。


・・・やっと視界が開けたぞ。急げ!

どんどん登ってー、見晴らしがよいと思しき場所に出た。

遠くまで見える・・といえば見える。あの、丘の連なる眺めは分かった・・でももう暗いから無彩色な感じ…残念。今日は欲張りすぎたな。



・・で我に返ると…どんどん視界が悪くなって…。当然自分一人がぽつんと山の中に。


怖い・・んだけどなんだか自分の実家近くの山にいるような錯覚があって…。


再度我に返る、とやっぱり怖い!


この後は一目散に民家がある通りまで駆け下りたのは言うまでもありません。





宿では − シャワーも浴びて荷物整理して就寝だな、今日は。

もう一つベッドが使われていた。相部屋の人が到着していた。
とはいえ六人部屋なのにこの部屋にはまだ自分一人だけ。




今日は・・・

ひたすら歩いて・・写真も撮って・・カメラは調子悪くなり・・・途中から撮影できなかった!悔しいよ。
・・でもこの先実際にどうしよう…。

とにかく歩き回った1日でした。



4/19(日) WoodcoteからユースホステルYHA on Thamesへ

2009年6月25日木曜日

野外バレエ - 劇場公演との違いって?其の① ~20th Kiyosato Field Ballet~


僕は数日後に現地入りをしてこの舞台の美術制作を始めますがその前に…

この公演は多くの点で劇場での公演と異なる。

ということで、こんな観点でフィールドバレエをご紹介します。
第19回のフィールド(清里の皆さん?はこう呼ぶ)への制作参加から自分なりの観点、感想を交えて述べてみよう。





まずはなんと言っても “野外” での公演。そこは清里高原、山の中。
となれば舞台上も、そして客席も当然、屋根・天井はない。
舞台美術の観点から言うと、背景は星空であったり照明によって浮かび上がる自然の木立がメインの装置だ。

で、当然気になるのが天候だ。しかも山!
公演時間に雨が降っていればバレエダンサーは勿論踊れない。

お客さんも雨の中な訳でどこかへ避難しなければならなくなる。

しかもリノリウムがしかれたステージの上。少しでも濡れているとダンサーはすぐさま転倒してしまうのだ。
裏方の人々は、雨が少しでも止みそうならみんなで一斉にステージ上にたまったみずを掻き出し、そして素早く丁寧にタオルで拭き上げる。雨が上がるのを信じて…そしてお客さんに最高のバレエパフォーマンスを観て楽しんでほしいから。

しかし僕が感動した事の一つはそのお客さん達の行動だ。
こちら舞台サイドは雨が降れば逃げ場所がある(その逃げ場所でも雨水と闘わなければならないけど・・)。お客さん達も避難しなければならないはず、だが…
19回公演の初日だったと思うんだけど、公演直前に豪雨と落雷があった。
しかし、
お客さん達は帰ろうとせずにひたすら自分たちの席で雨が止むのを待っていた。
その後、広場に川を作るほどの降雨量になり、さすがに避難をしたようだった。
が、それにしても長時間そこで耐え忍んでいた姿が今も忘れられない。

きっとその人々はこの野外バレエの最大の魅力を知っているからなのであろう。
雨天時のでの出来事を書いたが、公演が無事行われると(第19回公演では雨で中止になった公演は長期公演中なんと1回きり!)このバレエは毎夜違った表情を見せる。
満天の星空の下だったり、途中から霧が架かってきたり…そして霧が出れば舞台照明にも変化が起こる。そんな自然の条件が、えも言われない舞台美術を創り出す。そしてそこに
バレエシャンブルウエストの素晴らしいパフォーマンスが加わりみなさんは夢のようなひとときを過ごすことになる。

そのほかにも今回第20回にもなるその歴史の中では様々なシーンを残してきたようだ。

どんな舞台になるかはこの清里の自然のマジックによりだれも想像が付かない。
一回一回がとても貴重な舞台となる。


きっとここに来るお客さん達はその魅力を知っているはずだ。そして初めて観た人はその虜になり、また違った表情のフィールドバレエを観たくなるに違いない。


・・・とはいえ、観客の皆さん!
夏とは言ってもここは高原、山の中です。
公演に足を運ばれるときは十分な防寒対策をお忘れなく!ホントに。


野外バレエ - 劇場公演との違いって?其の①