最近イギリス記録がおろそかになっている…
フィールドバレエの制作のため清里への出張も近い…。
まずいな。
不覚ではあるけれど、イギリス記録に関してはその毎日の出来事の一部を少しずつ掻い摘んで書くことにする。後日深くまで思い出しながら編集しよう。
ではタイトル通りに進めます。
・・・この日はともだちJの家を離れ、最寄り駅は同じだがテムズ川対岸にあるユースホステルへ移動。
朝の時間、Jの仕事前にホステルへ送ってもらうのだが、少し早めに起きて軽く食事を頂く。
キッチンにはJの妹エマ(以下E)がいた。—はじめまして!
彼女は一人暮らしをしているそうだが、引っ越しがあって忙しいところらしい。
ママのPも仕事らしくスーツ姿であらわれた。
ここにいるメンバーだけだが記念に集合写真も一枚撮らせてもらった。
Eは身支度が済んでいなかったせいか少し乗り気でない感じだったけど協力してもらった。ありがとう。
さてと、大変お世話になったここをはなれなきゃ。ポーラ、ジョン、そして家族の皆さんありがとうございました。
ここは落ち着いててとても良いエリアだね。もうしばらく滞在したいくらい!
Jの車に乗り込んで次の宿へ移動だ。
するとなんとJが気を利かせてくれて宿までの違う道を走ってくれた!
ナイスドライブをいつもありがとう!!
Jお気に入りの絶景ポイントを案内してくれたり(牧場や大きなマンションが点在しているのが見える)、彼の以前いた家を教えてくれたり(またこれがまさにイギリスらしいお宅だった)、そしてその近所にはなんとあのバンド、The Whoのギタリスト、ピートタウンゼントの家がGoring側のテムズ川沿いにあるということも知ることが出来た。やっぱり良いとこに住んでいるのね。
そんなこんなで朝からGoringをまたもや楽しんでナショナルレイル線路沿いに出てきた。
ここは見慣れた風景だ。そのままテムズ川を渡るとStreatlyに入る。
すぐに今日からの宿、YHA on Thamesがあった。
Jにその宿まで送ってもらいチェックイン。
ここからはサバイバルな毎日が始まる。自炊もしなきゃね。
受付では多分アルバイトの女の子が対応してくれたが彼女は何だか声が小さくて自分にとっては英語が聞き取りにくい。朝食はどうするかとのことだったようだ。自炊をすると決めていたからね…もし試してみたくなったら頼むことにした。
今日からの部屋はどんな感じかなぁ。
建物に入ってみた感じではよく手入れされている感じだったけど。
予約したのは…予算都合でもちろん相部屋なんだけどね。
部屋は二段ベッドが3台。6人部屋だ。
僕は部屋のドアのすぐ傍、入って1番手前のベッド下段に陣取った。
なぜならこの場所はドアを開けてすぐなので入ってきた人からは死角になっていてこちらがみえないという位置。他のベッドに比べて逆に気が楽そうだから選んだ。まだ誰も来ていないから好きなベッドが選べた。
…さて、荷物を使いやすいように仕分けて…今日は何処へ行こうか。
別に無計画な訳じゃない。まずは今日からの自炊を考えて買い出しが必要だし、その足でこの美しい町Goringを散策するつもりでいたんだよ。
キッチンの様子を見ておいてから出掛けた。
今日はとても天気がよい!日本のように湿度は高くないから春霞は見えない。
その代わり遠くまで良く見通せるよね。ここは散歩しないでそれ以外どうするのよ?
すぐ傍のテムズ川を渡るたびに'ゆっくり見て回りたい'と思っていたからなぁ。
こちらの国の自然やそれらが作る景観そしてそのスケール感をを自分の肌で感じるために来たのだから(もちろんそれだけではないが)。バレエやオペラ、その他この先も自分が関わり続ける舞台の美術制作業に良い影響が出るはずだから。
まずはテムズ川まで出よう。
…と足を向けたは良いのだけれど、すぐに足が止まってしまう。
民家や教会と言った建物が気になってしょうがない。
まあそれでよいのだけれどね。この旅の大きな目的の一つでもあるから。
舞台美術の仕事上、和物、洋物、何でもこなさなければいけないが、やはり自分は洋物が専門だ。
大きな絵を描く場合、タッチや調子の雰囲気でごまかせない場合も出てくる。
そういったときには自分の中にどれだけ引き出し(建物ならその構造のちょっとした理解とか)というか実際にどれだけ'モノ'や'空気'に対して興味の目を向けてそして得た感覚を持っているか、ってところで描画の内容に差が出てくると思う。もちろん何でも事細かに描けばよいと言うことではないけど。…難しいこと書き始めちゃったな…。
ドロップ(背景幕)等制作中に疑問に思っていた事が色々あって足が止まる止まるっ。
ここでも相変わらず教会を訪ねたり、日本ではなかなか見ることの出来ない数々の石壁の佇まいやなどを見てここで目の当たりにするからこそ、の感覚を頂くことが出来た。それは何物にも代え難いものだよね。ここに自分が立ってそれらを感じられていることに本当に感謝します!
時間がかかりながらもやっとテムズ川までやってきた。本来ユースホステルから歩けば5分ほどでここまでこれるはずなんだけどね。これはさんぽどころではなくなってきたぞ。
橋から見下ろせば川沿いを歩道が伸びている。人も思ったよりもいるなぁ。もちろん歩いてみるよ。遊歩道はこちらGoringサイドではなくStreatlyサイド。朝いた側へまた戻らなきゃ。
遊覧船や、運搬用かな?大きいボートも川を往来している。
…橋を渡り、Streatly側からの一枚。
郵便局です。これはどちらかというと新しめの建物っぽかったな。
でも面白いファサードなので撮ってみた。
この道から橋の側道へ入り川沿いへ下りる。
その途中にも面白い民家があったな。川から一つ別の水路に引いている水を管理しているのか、民家の下を水が流れていた。見えないところに水車でもあるのかな?
遊歩道へ出た。
お、みんなアイスクリームを食べている!何処に売っているんだ?アイスクリーム好きとしてはここは一つ食べながら景色を楽しもうかな。
ちょうどさっき見た大きいボートが一番近くを通る場所で売っていた。
ベンチに腰掛けて見ていると、なぜここでアイスクリームを売っているのか分かった。
そのボートここで一度停まらないと先へ進めないのだ。
橋下のこの辺りは川底の勾配がかなりきつい。
だから遊覧船は違う流れの平坦な所しか通らない。
だけどここのボートは先へ進まなければいけないからどうにかしてこの勾配を抜けなければならないんだ。
そこでここに用意されている設備がある。
船一隻分の狭い水路だが、川岸とちょっとした中洲のような部分との間に一度水を塞き止められる様になっていた。
ボートが上流から来れば、前もって水を塞き止めて大きな水溜めを作っておく。
そしてその水溜にボートが一時停泊し、次に関から水を抜いてゆく。
これで水位はこの先の下流のレベルに徐々に下がっていってその後に船は下流へと動き始めらる訳だ。下流からやってきた船はその逆のプロセスをとった後、上流へ上ってゆける。
これは見ていて面白い!
…なるほど。ここに店が出てる訳だ。
ちょっとした観光スポットだよ。
とても絵になる光景だったし。アイスも美味しかったしね。
その後は来た道を戻り、目抜き通りには出ずにすぐに路地へ入った。
その方が面白いよね・・と思ってみるとまたもやチャペルが出現!
この町(今居るのはGoringサイド)の教会だ。あいにく中へは入れなかったけどその庭の墓地や教会へ伸びているアプローチなどを見ることが出来た。
そこを出て更に閑静な方へ足を向ける。
・・リッチなエリアだ。立派な建物が続く。Jの話では、幾らか払えば建物の中を見せてもらえる所もあるとか…。
森のように木々が覆い被さった直線道のその先でマナーを抜ける細い道、フットパスが伸びている。
この先を更に進んでも何もなさそうだ。フットパスを通れって事だな。
対向からも人がやってくる。…道狭いし挨拶を交わしながらすれ違う。
フットパスの両脇はかなり広い土地が広がっていた。それぞれ領主がいるのだろう。遠くにマナーハウスも見える。
・・川面が見えた。テムズ川沿いに出ることが出来た。ここの川幅はそんなに無い。きっと右へまがれば元来た辺りに戻るだろう。歩き始めると…クルーザーが1隻やってきた。自分も乗りたいなぁ…こちらはそれを横目にひたすら歩く。そしてテムズ川沿いの写真も撮る。ここに来るまでにも結構写真は撮ったな。
やっぱり対向からは散歩してくる人が多いや。
そして対岸には同じく立派な家が点在している。住んでいる人たちはお茶の時間にはテムズ川を眺めながら談笑するのだろう。みんなどんな会話をするのだろうか?
思った通りさっきアイスクリームを食べた、橋が見えるところに戻ってきたぞ。
今日は日曜日…周りの人々はのんびり過ごしている。
一周り、結構歩いたな。ちょっと休もう。
何を撮ったかカメラチェックしよ。・・ん、再生しないぞ・・変だな?
もう一回。
電源も入れ直したけど再生画面は暗いし、おまけに”再生できません"なんて丁寧に表示まで・・・まずい・・
シャッターはきるにはきれる。でも撮影枚数の表示もおかしくなった。
・・どこまで撮れているんだろ?ファイルは無事か?
今は考えても仕方ないから…それなら食料調達でもするか。
小さな日用品店で買い出し。
水もたっぷり買い込んでね。
この後も違う区画をただひたすら歩いてこの街の空気を感じることにした。
近くの、専用コートって言うのかなぁ・・上下白のスポーツウエアで年配の方々が元気に'クリケット'の試合を行っていた。イギリスといえばこの競技!なんだろうけど僕にはルールもなにも分からない競技です。手で投げるゲートボールって例えたら怒られちゃうか。
試合方式によっては数日に渡り競い合うこともあるとかないとか…。
でもみなさん会話も弾んでいてとても生き生きしていたな。
元来た道から橋を渡ってユースホステルへ帰ろう!と思いきやもう一息 — 細い路地がオレを呼んでいる!— ということで最後にもう一本寄り道して帰ろう。
ここもどうやらフットパスだね。ここも立派なお屋敷の広い庭の外周だ。
垣根があるだけで特に厳重に内と外を隔てる物はないんだな。
最後に屋敷裏手の門があったけど、それにしても一体建物はどこにあるんだろ?
道はユースホステルの近くに出た。
今日の散策も疲れたな〜。
早速調理場で食事を作ろう。かなりおなか空いたぞ。
簡単にサンドイッチを作ってほおばりながらスパゲッティも用意。
オペラハウスのペイントスタッフには
“スパゲッティマン”
と呼ばれたくらいここイングランドではスパ麺にお世話になりました。
だって、1番リーズナブルだと思う。
そして何より“確実”だから。・・この国の食事情は有名なのであえて“確実”とだけ言っておきましょう。
おなかが膨れたところで、次は・・散歩でしょっ!
・・だってまだまだ明るいんだし。(でも実際はもう19:00位だったかなー)
一休みしたら出よう・・。
今度はこの建物の背側をめざそう!
緩やかな上り坂が続く。
・・そしてついには山の中へ!・・もう誰もいない。
後ろを振り返ると街も各家庭の部屋の灯りが目立ち始めた。
まだ視界は良いがさすがに暗くなって来たか。
・・でも登り始めちゃったし、
小高いところから雄大な、しかも夕暮れ時の景色を見たいから・・行っちゃえ!
自分・・イングランドの山中(低いけど)でこんな時間になにをやっているんだろう?
道も狭いけど心もかなり細ってきた。・・暗い。 ・・・怖い…。
・・・やっと視界が開けたぞ。急げ!
どんどん登ってー、見晴らしがよいと思しき場所に出た。
遠くまで見える・・といえば見える。あの、丘の連なる眺めは分かった・・でももう暗いから無彩色な感じ…残念。今日は欲張りすぎたな。
・・で我に返ると…どんどん視界が悪くなって…。当然自分一人がぽつんと山の中に。
怖い・・んだけどなんだか自分の実家近くの山にいるような錯覚があって…。
再度我に返る、とやっぱり怖い!
この後は一目散に民家がある通りまで駆け下りたのは言うまでもありません。
宿では − シャワーも浴びて荷物整理して就寝だな、今日は。
もう一つベッドが使われていた。相部屋の人が到着していた。
とはいえ六人部屋なのにこの部屋にはまだ自分一人だけ。
今日は・・・
ひたすら歩いて・・写真も撮って・・カメラは調子悪くなり・・・途中から撮影できなかった!悔しいよ。
・・でもこの先実際にどうしよう…。
とにかく歩き回った1日でした。
4/19(日) WoodcoteからユースホステルYHA on Thamesへ
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