2010年9月24日金曜日

舞台背景画制作 ー 適材適所

 
雨がよく降った日。
 
そして・・寒かった。





明日から仕上げに入るある舞台用背景幕がある。




写真はそれら一連の背景画の一部で、まだ下塗り段階の状態。



←この幕に限って言うと、これはとても薄手の生地で出来ていて、尚かつ、硬練りの絵の具を使って描けない。


・・ということは、明るい色調の部分はなるべく大事に残しておきながら塗り進めるってことで、むやみに下調子がつけられない。



だから通常よりもより気を配って色・調子を置いていかなければ・・・。




こればかりは説明の付くものではないなぁ。


人によって仕上げまでの行程イメージも違うし、使う技術も少しずつ違う・・


・・いつもここに載せる写真は全景の内の一部ばかりだけれど、自分が描き出したタッチ、自分らしい調子付け、が見える箇所を使っています。



とはいっても上の写真、何を描いているところか見当が付かない…ですよね?

布上部に見える紐状のもの、そのピッチはこの場合・・・約25cmといったところか・・・
…スケール感だけは分かって頂ける・・かな?



このあとはもちろん次の調子が重なってより複雑になった。



もう一枚のメインの背景ドロップと併せて、明日からの作業でどれだけ面白く仕上げられるか・・・




・・・それにしても・・今日は寒かった〜。





● 舞台背景画制作 ー 適材適所
 
 

2010年9月20日月曜日

秋の空

 

久しぶりの更新なのか?それほど経っていないのか・・・?


・・・あれこれ関わらせて頂いている間に9月も下旬に…


このようなペースで作業を続けているとミスや怪我のもとなので、
と自分に言い聞かせながら日々過ごしていましたがやはり少々傷を・・・反省。
気を引き締めねば!と。

でも反対に集中して進めていたら・・・


右手の平にちょっと痛みが・・・


通常、描画面は床に敷かれたり置かれたりしているので長柄の付いた下描き用の道具・当たり棒を使うんですが、いつも握っているそのアタリ棒の連続使用のせいでタコが出来かけていたようで・・・十数年間この仕事をしている中で実はこんな事はじめての経験。
綱渡りな制作現場は何度も経験してきているけどこんなこともあるんだね・・・珍しい!


次の制作も始まっている。

気持ちを切り替えて取り組みます。


今月の中間報告?でした。

2010年9月8日水曜日

テレビ小説

 
 
今日は仕事帰りにホットコーヒーを一杯。

あ〜久しぶり、この香り!



9月に入ってもほぼ毎日ピーク時には40℃に達する中で作業をしていると、無論水分補給は必須・・・難しいことは言っていられない…。

こまめに水分摂取に気を配ってくれている親方さん、いつもホント助かってます!

最近は好んで飲まなくなった炭酸飲料も今夏はよく飲んだなぁ・・・



・・思い返すとずっとそんな日々・・・今日は、身体が忘れていた感覚を取り戻した日です。


…といった秋口(のはず)の9月ですが、気候の他に気に掛けていることの一つにテレビ番組チェックがあって・・・


あさの連ドラ、テレビ小説。


前にもお伝えしましたが、描かせて頂いた背景画がどのように使われてそして映るのか?

今月に入ってからということで…今のところまだ登場していないと思うのですが・・・

・・・すでに過去のことだったらごめんなさい。




目印になるかなぁ?

画面中央にはこの顔が映るのではないか・・・と。

もちろん、この人の前には役者さんがいますよ。







こうして、自分が描いたものもお伝えしたいのですが、別の絵描きさんによる書き割も見られますよ。


…ただ、それぞれの絵が別の回に登場するそうで、いつどの絵が映るかは・・?




描き割が使用されることが珍しくなってきているテレビ番組。

その分、演出として効果的に使われるのでは?…と思っています。




● テレビ小説
 
 
 
 

2010年9月4日土曜日

ウエブページ更新のお知らせ/バックドロップ:森

 
 
今月の一枚はこの森のバックドロップを選びました。

このドロップ、高さは9mほどでしたが、幅が、計40mか、もしくはそれ以上…。

写真にはとうてい納まりきらないので部分的に。


・・・ひたすら " 森・もり・モリ・mori・・ "

・・しかもイメージは、遠くに抜け道の見えそで見えない森の中。




遠近感をつける、奥行き感を出す、…といった描画作業を追い求められない。



前に立っている木、その後ろの木といったように木立の順番は描き表さなければならないけど、その奥、また奥・・まで描いてはならないのがこのドロップ上での作業でした。


よくある要望はその逆なのが一般的。そして絵描きの腕の見せ所の一つでもあるけれど、閉塞感を求められることもあるんです。

例えば、5間×10間の劇場サイズのドロップに、こぢんまりとした部屋の中を描くこと・・難しい。



描き上がったものは、確かに迷子になりそうな厚くて暑い森!・・でした。

・・そんなこんなでこの一枚をチョイス。




こちらのリンクから “ 今月の1枚 — 舞台美術背景画 ” ページへどうぞ。

https://sites.google.com/site/artdominoworks/Home






● ウエブページ更新のお知らせ/バックドロップ:森