2012年11月25日日曜日

オカシナマチ その弐


 
急いでご紹介しなければ!と思っていながらも、他製作との併行でこちらへの掲載作業に時間がなかなか取れずにいましたが、やっと掲載資料が揃いました!

前回の投稿では大バックドロップをご覧頂きましたね。
今回は、その手前に飾るネットアップリケドロップになります。


この度製作したこのセットなんですが、伝統的?くるみ割り人形お菓子の国景のセットとは少し違う点があります。

大バックのセンター下部に出入り口を設けているものを多く見かけますが、こちらは大バックは純粋に背景。
とはいえ、センターからの登場口は変わりません。

ではどこから?

大バックからではなく、上・下手のアップリケ幕の間から登場して頂けます。



・・・となると製作手間が増えるのですが ^ ^ ; せっかく手間が増えるのですから(?)、さらに実験を!ということでネットには通常の生地とともに紗幕も貼るという試みも!

 ということで? 英国より英国紗と幅広のシーチング生地が届く…。




ここからどんな製作の展開になるか楽しみなところですが、
大変な作業だということも明白です ^ ^ 。

描いたり、切ったり、裏返して図面通りに並べ替えたり、貼り付けたり、そしてまた表に返して絵の仕上げを行ったり・・・


その後、それら苦労が報われた姿がこちらです!


上手幕
下手幕
















背景幕の上に重ねているので、ネット張りの箇所が分かって頂けると思います。
では、紗幕はどの部分かというと、画像上部に写っている色が付いたアメーバ形状の部分(空の部分ですね)になっています。

このネット貼り作業、さすがに複雑でした。素材も含めてこれだけ形が入り組んでいると劇場で吊ったときにどう見えるかが不安ですが、製作の段階では綺麗に張り込むことが出来ました!スタッフ皆頑張りました!

出来る限りおかしな皺やたるみを作らないようにすることが絵を描くことよりも大事だと心がけているので腕試しも込みでのチャレンジでした。

それから、紗幕部分の"透け感"がどう見えるかは劇場で飾ってみてからのお楽しみですね!(照明が入る事を考慮して紗幕部分の色味は強くしてあります)


一風変わったお菓子の国ですが、バレエ舞台制作関係者の皆様、是非一度ご利用頂きたいと思っております。

 
概寸法ですが、幕サイズはこのようになっています。(大バックは:H 9M × W 18M)





最後になりましたが、
幕レンタル・その他お問い合わせはこちらのページよりEメールにてお願いいたします。
http://www9.ocn.ne.jp/~a_domino/contact.html






● オカシナマチ その弐












2012年11月5日月曜日

オカシナマチ その壱



さてさて、ちょっと間が空ましたが、バレエ舞台背景製作の続報です。

くるみ割り人形 "お菓子の国" 景、バックドロップ

実製作に入り、画像で見て頂ける通り、バックドロップはこのように格好が付きました!



stage.right_backdrop_nutcracker
ドロップ下手
stage.left_backdrop_nutcracker
ドロップ上手


stage.centre_backdrop_nutcracker
ドロップセンター









このバック幕の手前にはもう一層アップリケドロップが吊られます。


なので、実際にはこのドロップ、客席から見える範囲が限られる…。
文字通り、バック幕=背景幕ですね。



ということで手前のドロップを紹介しなければいけないのだけれど、
今回は、そのイメージデザイン込みの舞台図を動画でご覧頂きましょう。







・・・ちょっとファイル重いかな…それに荒々しいし ^^;


あ、でも次回はアップリケネットドロップも写真でご紹介できると思いますので、
その時また改めて。










● オカシナマチ









2012年11月1日木曜日

UV

 
 
昨夜帰宅したら11月になっていました。
ハロウィーンの多くの"何かしら"も終わりましたね。


この時期ならでは。今年もまさにそこに関わる事が出来ました。




さて。


今回は蛍光塗料使用。


一応書くと、
暗闇の中、その塗料で描いた部分だけがブラックライト照射で色味を帯びた光として見えるわけですね。


久々に使ったのですが、その塗料、今ではめっきり出番がない…。


現在もある古き良き場所には使われていますが、まぁとにかくこのように新規幕製作の際に使用する事は少ないのです。


ちなみに画像ではレモン色になっているところが蛍光色。


で、確かにこの昨今、舞台上ではLED照明も非常に活躍しメリハリの効いた光・映像で演出出来る時代なので、もちろんその理由だけではないと思いますが、蛍光色となると…取り入れる頻度は落ちています。

うむ…先日の、とある現場でも紫外線カットのゴーグル着用だし、身体(眼球)への影響もあるからなぁ・・・。


だけど、あの毒々しい  ̄▽ ̄ 蛍光の持ち味は他では作り出せません。…こう、ぬぼーっと、時間が止まったような、冷たいような、と・・・ね。

自分が持つハロウィーン雑貨等のイメージからしても、今回のような場合、蛍光色がよく似合う気がします。舞台上が暗ーい必要がありますけどね。


・・・詰まるところ、何が言いたいのかというと ^ ^;

オールドスタイルかもしれませんが、どうかまた使ってやって下さい!

ということです。…いいのかこれで…いやこれでいい気がする。



11月… 街のイルミネーションは切り替え早く年末へ向けてよりきらめくのでしょうか…









● UV

 
 

 
 



2012年10月11日木曜日

スイーツLAND ! ! : The Nutcracker - Ballet





すっかり涼しくなりましたね。
これで冬のお話を進め易いです^^


というわけではないですが、くるみ割り人形セット製作続編、行ってみましょう。


前回の大バック幕のデザインに続き、今回はその幕の手前に来る、もう一層のネットアップリケ幕のイメージを紹介いたします。


↓ これは舞台下手方面のデザイン。
 


演目名が入ってますが、関係有りません。ちょっと配置してみたかっただけで・・・。


ベージュ色に抜けた部分はネットになるので、前回のバックはそこからのぞいて見えるわけですね。

・・・ですがこの絵はこんなにすっきりとは終わらせません。
ネット貼りになる部分にはもう一つ細工を施します。
この背景セット全体には共通して少し‘ 毒 ’っぽい図案を盛り込んでいて、それも一緒に貼り付けます。…とはいっても、ちゃんと奥は見えるように設計していますよ。

舞台上手方面の紹介は出来ていませんが、後日、製作風景のアップの時が来たらご紹介させて頂きます!






 ● スイーツLAND ! ! : The Nutcracker - Ballet



 
    
 
 





2012年9月22日土曜日

The Nutcracker / act2 - designing 2

 
 
前回の続き。

今回、写真の鉛筆スケッチはバック幕のためのもの。

こういうイメージで。





・・・ ちょいと不気味にも見える ・・・ なら、そこが狙いなのです。

好みは分かれそうですが、この製作に関しては問題に…しません。 ???

思いついたのなら、作ってみるんです。試みです!


ということも踏まえつつ…

前述したように、これはバック幕です。
バレエ・くるみ割り人形 ー Act2、お菓子景の大バック。

プラス、

この背景の手前にはメインの顔になるもう一層の幕を用意します。

そちらは色々と手間がかかりそうです・・・
でも、頭の中がそのようなイメージになってしまったのだから仕方ない。

 制作面で色々大変ですが、(-_-;) … 次のステップ、変化を求めて!


 
ー つづく。









● The Nutcracker / act2 - designing 2

 
  




2012年9月6日木曜日

The Nutcracker - The Sweetest Thing ! !



今夏もやはり・・・

2012年・夏、高温注意報という言葉を度々聞く夏。…耳にしていませんか?
例年並みと言うしかなくなってしまったここ数年の夏の気温。
まだ油断出来ませんね、身体は守っていかなければなりませんから!

さぁー、冬のことを想って!・・・???


あ・・いや、現実問題、これ作るなら準備始めないと!

というのは “くるみ割り人形” 背景セットのこと。

今回は、くるみ〜の第二幕、お菓子の国の景を準備しいてます。


まずは背景デザイン。

時間を見つけてはめちゃくちゃでぐちゃぐちゃなスケッチを繰り返し・・・途中、脱線をすると面白い方向性が出たりして。

でもそれじゃまとまらないのは当然なので、

そんな中から、楽しい絵になるようにと吟味して・・・




デザインを固めていく際、いつもと違うやり方。



 面白いと思うものは描きためて・・・



珈琲もアイス、ホット と飲み過ぎ・・・・・


 ・・・ ・



…さておき、

楽しい感じが出てきたよ!



むー、ますます冬までに間に合わせたい。





他の製作の間を縫ってなんとか実製作に取り掛かれるよう願って。

バレエくるみ割り人形、お菓子の国・背景幕プロジェクト始まりました。

今後の進展はまた報告します!






● The Nutcracker - The Sweetest Thing ! !



2012年8月16日木曜日

Bug's ライフ



デザイン画を基に広い画面に描くのが通常の製作ですが、デザイン画に描かれているそれぞれのモチーフ自体が大きければその通りに、拡大すべき比率に従って描くわけです。


ここのところ関わったのはそんなケース。


舞台上の役者(多くは子供達) がコビトのように小さくて…という設定から、
背景環境が大きく描かれている。
絵としては、役者の大きさ、目線、を表現するのにどれも下から見上げた構図。




↑は芝の中に生えているクローバー、シロツメクサ!
右端に写っている人間の手で大きさの比較になると思います。
原画ではシロツメクサの花は見上げた画になっていなかったので、こちらで調整。
芝も原画には無く、指示のみ。やはりこれも描き込みました。
クローバーの葉と比べながら。虫になったような気で描くのでした。
掻き分けたくなるように!






↑ステレオのスピーカーも高くそびえて…
これも下当たりが大変…見上げた感じになるよう、
デザイン図面上で形を調整してから念入りに…
お陰で無事に見上げた画になりました。








↑クシャッとなった生地を描くにも…とにかく拡大鏡を通して見たように描く。
…糸の織りが感じられるように。







↑ストロー部は好みを反映させていただきまして、
半透明なストローに見えるようにアレンジ。
それにしても巨大なジュースの紙パック。面白いです!





他にも (巨大な) モチーフがありましたねー。

そして舞台上には多くの立体造形が並んだようです。
全ての道具との絡み具合を見てみたかったですが…放映されることを期待します!

製作時間が短くて厳しい面もあったけど、描くそれぞれの対象物に大変向き合い甲斐のある製作でした。
多くの刺激をありがとうございました。








● Bug's ライフ





2012年7月20日金曜日

見方によっては?


 
たまにはこのような作画もある・・・。


写真の撮影スタジオでは近い雰囲気の背景を見かける事があるかも知れませんね。

こちらでは、舞台用なのでバック全面の広さだったり、袖幕だったり…

抽象的な絵画ともとれる “ 調子付け ” を施した幕です。









ポップス歌手のコンサート用・・・

製作物の用途はなかなか伝わってこないというケースが多いので、どのように使われているのかは未だ不明であるのだが、

…あかり色を変えながら染めるのだろうか?

…映像投影の為のスクリーンなのだろうか?

等々、思いを巡らせながらの製作でした。


調子作り、とはいっても、作画する側が気をつけることは…やっぱり絵画と同じですね。
こういうときこそ、大胆さや力が抜けたポイントを織り込んで、且つトーンの差から生まれる大きなうねりとか小気味よいテンポが全体を支配しないとね。



幕に乗っかっている人全員がただ刷毛を動かしていてはいけません!
行き着くところが、頑張った割には平坦な画面になってしまうよね。


写真に見えているのは調子付けの一部だけれど、これが並んでいただけでは背景の中に大きくてリズミカルな流れは生まれませんから、最初のトーン配置や仕上げ作業の慎重さはやはり必要不可欠です!


…それにしても、なにせグレートーンのみですから、どのような使われ方をしたのか・・・
 すごく気になる背景です!







● 見方によっては?




2012年6月13日水曜日

背景ドロップ


前回からの続き、やっとアップできました。
随分と時間が経ってしまったが・・・、

とんとんっとご紹介していきたいと思います!




 
↑のバレエ舞台用レンタル絵幕、製作当初は、公演に必要最低限な要素だけを描いた状態でした。
(画像合成が甘いところはご容赦ください)

右サイドに高台の城砦を描き込んでこの幕は完成としました。
そうです、以前は幕右手には具体的なものは描き込んでおらず、空と地面だけでした。
…あくまでもこの幕だけで見たら、って事だけど。

 それで、前回ご紹介の手摺りパネル、そしてその他の絵幕達を組み合わせて…

 

↑このような景…ですとか、



















↑照明の当て方により夜会のシーンにも。
(手前城内部は画像の都合で夜の雰囲気が出せていませんが…)



















↑バック幕の吊り位置を変えれば東屋のある広場。

















↑照明操作でこのように時間経過も(昼〜夕)演出可です。。









 ↑舞台奥が一段高くなればより変化のついた舞台構成になりますね!
















↑もちろんフロア面だけでもこのような表情を作る事が出来ます。





・・うーむ、頭の中は忙しく、作りたい背景はまだまだ沢山あって…

合間を見て作るしかないのだけれど着実に揃えていこうと思う。





● 背景ドロップ




2012年4月29日日曜日

舞台セット製作 − ART DOMINO RENTALS



前回の続きとして。

レンタル用に新規で製作した装置を紹介します。

バレエ・オペラ舞台用(宮殿・城景)として用意している装置。
今回ご紹介はその5号機となる(?)もの。

1号機(笑)は、大理石の柱絵幕が二枚だけでしたが、その後、柱アーチ幕、石壁幕、城広場バック幕と来て、今回初めて切り出しパネルが仲間入り。さらに今回、前述の広場景には城も描き足しました。

なぜかだんだん機体番号で呼び始めてる。。。

それも良し、か? 

今回は5号機の手摺りパネルをご紹介します。

















↑絵のイメージは頭にあったが切り抜かれる部分の諸々のバランス(写真黒塗り)が心配だったのでとにかく現物を前に下当たりを付けてみた。 これで行けそう。







↑ もう後には退けない、退かない! 切り抜き後。細かい切り出しに対し、スタッフ頑張った!




















↑裏に角材を打ち付けパネルとなった後、
今回は表面に生地も貼ってあげました。全10枚。

























↑やっと描き!
光源決めて。
今回は立体の説明付けから描きだしてみました。
























↑大体こんな感じに。この後少々のスプレーガン作業と色味調整、他、
で終了とした。












↑舞台下手用の手摺り達。並ぶと楽しい^^
…上手分も並べたんだけどカメラに収まらないので・・ご想像でお願いします。



ざっと、5号機製作 の記録でした。

実際の使い方、飾り方はこのようにひたすらつないでご使用頂いても良し、数枚を他の装置と組み合わせて背景に変化を付けて、等…
と、そのような設定をイメージして作ってみました。

※パネル1枚分の寸法は、幅約180cm×高さ約90cm、
計10枚(上手×5、下手×5)のご用意となります。

舞台上では、これらのセットの後ろをダンサー方々に通って頂きたいです。
・・それとも、パネルとパネルの間から飛び降りる演出とか…
いずれにしても臨場感がより増すのではないでしょうか。





同時進行のバック幕(これは今回加筆分なので4号機です^^)
現在画像準備中ですので今回は部分だけ。
改めてご紹介させて頂きます。


日中の景色ですが、照明が落ちて夜になれば窓には灯りが…










● 舞台セット製作 − ART DOMINO RENTALS








  

2012年4月3日火曜日

SCENERY palace-setting No.5


レンタル用の道具を徐々にではありますが増やしています。

手を付け始めたのは、写真の貸出用絵幕装置に付け足すもので…

写真では、

手前から左右の柱幕。
その奥、かみて、しもてに石壁幕。
そして中央の柱アーチ幕。

となっていて…また、写真には見られませんが、そのさらに奥にはバックドロップも用意してあります。

準備を始めたものは、基本的にはバック幕の手前床(中央アーチの奥)に配置する“手すりパネル”です。




現段階では切り出す前のバランス見として当たりを取ってみました。

枚数を作って、イメージでは下のように連結して使用していただきたいと…


・・・これ、もっと枚数そろえて配置換えが出来るようにしたいんです!


ゆくゆくはアールドミノhomepage内リンクにレンタルページを追加します。

今回紹介していないバック幕は加筆が必要でして・・・また進行具合を見てご紹介をさせていただきます!







● SCENERY palace-setting No.5
 
 
 
 

2012年3月18日日曜日

ウォークオン!

今は新宿文化センター近辺のコーヒーショップ。

東京小牧バレエさんの公演を観劇後。

演目のうち、ジゼルの美術で関わらせていただき、その本番確認も含め客席から拝見させていただきました。
と、うちの話しは後に回して…

2012年2月19日日曜日

続・続・壁画 エントランス壁面

   
 

今回手がけたお店入り口壁面の作画はこれで終了!

内装等手を加え続けるスタイルでオープンしたお店ではあるけれど、
やっぱりここ、メインが入ってこちらもひと安心。


入り口防音扉


お店ロゴを壁面へ


店長さんは自分にとって大好きなドラマーの一人。

そしてデザイン面では俺的にイメージするところこんな感じなんです。




今回うちのスタッフの子もかなり頑張ってくれました。ありがとう!

で、そんな事から生まれた余裕で急遽頼まれた防音扉の文字入れ(上の写真)も出来ましたー。



次の課題は何だろう?・・・ウチ的にも飾りたいところもあったりして…ご相談だね。
これからも楽しくやらせてもらえればと思っています!



西川口へご用の際は是非1杯やってお帰りくださいませ! 
こちら live&bar "R" です。








番外編:
お昼に利用した古くからある佇まいのイタ飯屋。その外観に引き寄せられて入ってみた。
通りはRと同じ通り(東口ハイストリートね)にあって、角地のしかも平屋!
これは入るしかないでしょう!ということでお試し。
写真に写っているテーブル天板はこれは銅かな?そしてこの窓際といい…渋すぎる!そして無愛想な感じのマスターが居て…でも料理は?…うん、美味しかった〜。常連さん達も続々入ってきてさ。



てことで、西川口東口には昼にも夜にも良い場所ありますよ〜。












●  続・続・壁画 エントランス壁面





2012年2月16日木曜日

続・壁画“R”

西川口のライブバーRからお伝えしてます。


今からメインロゴとなっている R の文字を攻めてみようかと。


写真はその少し前、塗り分けの終盤。


…携帯からの更新は難儀だ。
(´〜`;)

壁画“R”

前回投稿の続き、現場から。f(^^ )


壁面に向かっています。

大きさと見え方を検討して下絵を入れて。

現在は塗り分け中!

2012年2月14日火曜日

ちょっとここらで。



ここのところはデザイン作業が重なっていることもあって頭んなかにいろんなモノが住んでいるような気が・・・。

そのみんなが違う方向を向いているから捕まえるのが大変!
鬼ごっこしててさ、からかわれる鬼みたいな?  (┬_┬)


ひとつずつ捕まえないとね。

プラス、この時期について回る事務作業も忘れてはいけない・・・あー早く軽くなりたいっ。



そんなこんなで切り替えのヒジョーに難しい日々を過ごしてる・・・。



ここらですっかり気持ちを切り替えたい!


ていうのもあるんだけど…そうではなく実際問題、時期が逃せないということで…


壁画を描きに行ってきます!!




 お店のオープンからちょっと時間が空いちゃったけど。


これは前々から用意できていた下絵原画のある部分。


右上の方が横顔なんです。 だからその下は顔に続く胸部。






店長さんをイメージしてる。


ちなみに右手にはタクトではなくてドラムスティック。




・・スタッフに下準備を少し頼んであるから、自分は?というと、その店長さんに渡す別件データを用意しなきゃ。



現場作業に入ったらまた報告します!












● ちょっとここらで。
 
 



2012年2月11日土曜日

静かなるー






すでに終了した最近の製作ですが、この製作は “ 良い ” 作業だったな、と。



その “良い” とは…




組み立てられている物は‘石造り’の洋館、といったところでしょうか。




その仕上げ着彩。





↑はそれら躯体パーツ中の丸柱を仕上がり後に撮影。全部で8本あったうちの1本だね。


要求される見栄えは?

図面には彩色イメージ無し…か。


大道具製作さんサイドには口頭でのみ指示があったようで、

白い建物で、だけど舞台大道具らしく“よごし”が欲しい・・・その上で高級感は損なわず…。

この、よごし の意味も様々で捉え方は千差万別…とそれは置いておいて、とにかくイメージの受取手としてこちらは対応しなければならない。


1度目にこの作りを見たときは表面には石の質感が足してあってそれが白塗りで…

数日後、いざ製作に行ってみると、かなり落ち着いたベージュへと塗り替えられていた。
色々やりとりがあってのこの結果、といった様子。
でもとてもいい色!照明があたってシックな白、アイボリーくらいに見せるにはちょうどいい。 すばらしい!

そこでこちらがやるべきは…

下地色は殺さない、無駄にしない。
よごしだからといってトーンが落ちすぎたり、調子を付けすぎたりして汚れたようにならぬよう。

思い切り作業するのではない、かといって ‘ 何となくやってあれば… ’ くらいの気持ちで取り組んでは全体の大きな様子はとらえられない。


んじゃ、何をするのかとなると、よく見定めることに時間を割く…かな。


出だしの調色から、タッチの置き加減から、吹きつけの入れどころとか・・・

色々と自分のイメージを伝えながら。


100パーセント端から端まで描けばいいってモンじゃないところが良いところであり難しいところ。


吹き付けが非常に悩めるところで…燻った感じになりかねない。それじゃNGっ、絶対だめ!!

これも全体を想像しておぉーきく捉えて大胆かつかなり繊細に吹く、ほんのりほんのりと。
立体物だからね、難しい。


もしかすると周りから見たらあまり難しい作業してないように見えるかもしれないけど、観察に時間を費やし、狙い澄ました作業なんだね。で、その果てに生まれた良い結果だった。


無駄なく、そつなく…
職人的であり、無論絵心ありきで、それを立体物に対して数人で全体の秩序を持って完成させるという・・とても難儀だけどとても素晴らしい作業をさせてもらえる機会となりました。




● 静かなるー


2012年2月4日土曜日

製作のことー



先月下旬の話になるが(もう2月が始まり日は刻々と過ぎて行く事に驚き…)、
前回とは別件のオペラ舞台美術製作のお話。


舞台奥に設置する、床から180cmほどの高さで舞台幅一杯の横長のパネル画。


ご依頼主さまは仙台にある舞台美術製作会社 " ファクトリー K " の今野様。
今野さんは様々な舞台製作に携わる中、やはりオペラの舞台美術・製作も数多く手がけられている方なのです。

昨年あの震災後に、これも話を聞くと不思議なタイミングで初めてお会いする場があり、そのときから、“いつか一緒に作画製作を”と話をしていただいていました。

そう、それが今回実現したのです!!




大まかな舞台セッティングのスケッチは見せてもらいましたが、大本のデザイナーさんのイメージを基に我々はより具体的なイメージスケッチを起こして製作を待ちました。

欧州、
聞くところによると今回の舞台設定はドイツ…とか(上の写真は実製作物の一部)。
その田園風景。収穫の頃をパノラマに表現です。
オペラの演目はドニゼッティ作曲の“愛の妙薬”。←まだ書いてませんでしたね。


AM10時頃、今野さんとスタッフの方々が到着。 
ですが到着後まもなく、ざっと製作の流れを打ち合わせさせていただき作業開始。
長旅のところすみませんっ。



・・・さてと、

自分がイメージしたこと…

ヨーロッパで田園…といえばイギリスで見たことのあるあの田舎の風景。
自分にはそれが一番のイメージ材料。 (ドイツじゃないのね -_- ; )

実体験があまりにも少ないけど、そのときの印象で十分というか、それが必要だと思う。
その他詳細は参考写真を探したりしてパノラマ風景の原画(といってもモノトーンでね)を作り上げて…。

探しあてた資料の中には北海道の風景もあり、当方スタッフとの打ち合わせの中でもやっぱりその一枚は‘日本’だってばれる。
似て非なるものが存在するんだよなぁ。不思議だよね。
 
だから尚のこと写真だけには頼れない。

といって描き手それぞれのイメージを一致させることは難しい。

…んで、ね、ぶつぶつとこう書いている時点でどんどん曖昧になってゆく。笑


それから、舞台セットはこのパネルだけではないのは言うまでもなく、今野さん製作の今回メインとなる道具とのバランスも考えてうまくいくように画面の表情に気を遣って最後まで行きたい、と。


こうなってくると、製作物の大きさも考慮すると一人で描いた方が良いのでは〜?となってくる可能性が・・・でも…。

このケースでなくともその方が描き手の思うとおり進んで良い仕上がりになる、と安易に予測出来るし否定できないところなのですが、それではわれわれのような舞台美術制作の価値あるところが見えてこない。
あくまでも道具の一部であり、お客さんに伝えるべきはそれら道具がひとかたまりになって見えるって事が大事でさ。

いつでも見えない時間や労力がかなり占めています。でもそれがないと同じゴールへは向かえないから。


今回の製作は難しい点を百も承知で請けさせていただき・・・というより今回は、上でも言ったような理由から道具製作者の方と直接話し合いながら、確認しながら一緒に作れることがうれしくて。


製作中は、自分が迷っている部分を相談できたり、絡んでいる実際の道具も見せてもらい進める方向を決めたり…反対に恐れ多くもあーして欲しいこーして欲しいと製作の世界の先輩に向かって伝えなければいけなかったり…。


この期間はとても貴重な機会であり、始まってみるとあまりにあっという間でしたがとても濃い時間を共有出来たと思っています。

 
あ〜結局自分の頭の内ばかり、しかも展開も考えなしに書いてしまったなぁ。



ファクトリーKの皆様、製作期間中はお世話になりました。
いろいろなお話も聞けて大変興味深かったです。
そんなこんなで公演も終了されたことと思いますが、今度は振り返ってお話が出来る時を楽しみにしております。

そしてまた製作をご一緒出来ますように!




● 製作のことー



2012年1月19日木曜日

歌劇つづく


 

下準備も含め、お承けしている年始の製作はオペラ舞台の件が重なってます。


下の写真はそれらの中、背景ドロップの一部分たち。

街角のお店の外壁面、ショーウインドウや入り口扉、看板などが描かれている。
いろんな要素があって描き分けをしっかりとやらないとね。でもそこがおもしろいところです!


















 仕上がり近くまできてます。^^













この幕は、つくり のドアパネルや戸棚と結合されて装置となる道具なので、この先、段階を経て本仕上げ作業も待っている。






 ● 歌劇つづく

 

2012年1月7日土曜日

平成24年 新春吉日

 
 


あけましておめでとうございます





旧年中も大変多くの方々にお会いすることができました。
そしてその一つ一つから多くのことを学ばせていただいた年でありました。
支え合う、力を合わせる、ということの大切さをいつにも増して感じております。
支えられている有り難さに感謝しながら更なる精進をして参りますので、
本年も変わらぬご愛顧を賜りますよう、何卒よろしくお願い申し上げます。


アールドミノ
代表 安 藤 基 彦










平成23年は我ら日本人にとって忘れられない年となりました。

感情が大きく突き動かされました。

人は自然界の一部にすぎない、決してその世界をコントロールできるものではない...

悲しみも憤りも計り知れない...


・・・だけど反面、そこには人の暖かさもたくさん、たくさん運ばれていきました。





・・・とはいえ、報道は続くけれど自分はというと現状を目の当たりにしてきた訳でもなく、間接的な支援をするのが精一杯。正直に言えばそれは、自分も前へ進まなければならないから..。


そんな中、昨年は東北出身の舞台監督さんとの協力体制があり、そこから派生して、今月は宮城の舞台美術製作スタジオさんとの製作も予定にあがってきました。

絵筆しか扱えない者ですが、皆さんが良い思い出を持ってかえっていただけるよう精一杯取り組みます。

舞台鑑賞では皆さんそれぞれが好きなように解釈し、感動し、印象的なパフォーマンスやシーンを脳裏に焼き付けて持ち帰る。
言うまでもなくこれは限ったことではありませんが、その舞台を見に来ていただく東北の皆様方にはどうか素直な感情を様々に抱いていただきたいと思っています。






● 平成24年 新春吉日