2012年11月25日日曜日

オカシナマチ その弐


 
急いでご紹介しなければ!と思っていながらも、他製作との併行でこちらへの掲載作業に時間がなかなか取れずにいましたが、やっと掲載資料が揃いました!

前回の投稿では大バックドロップをご覧頂きましたね。
今回は、その手前に飾るネットアップリケドロップになります。


この度製作したこのセットなんですが、伝統的?くるみ割り人形お菓子の国景のセットとは少し違う点があります。

大バックのセンター下部に出入り口を設けているものを多く見かけますが、こちらは大バックは純粋に背景。
とはいえ、センターからの登場口は変わりません。

ではどこから?

大バックからではなく、上・下手のアップリケ幕の間から登場して頂けます。



・・・となると製作手間が増えるのですが ^ ^ ; せっかく手間が増えるのですから(?)、さらに実験を!ということでネットには通常の生地とともに紗幕も貼るという試みも!

 ということで? 英国より英国紗と幅広のシーチング生地が届く…。




ここからどんな製作の展開になるか楽しみなところですが、
大変な作業だということも明白です ^ ^ 。

描いたり、切ったり、裏返して図面通りに並べ替えたり、貼り付けたり、そしてまた表に返して絵の仕上げを行ったり・・・


その後、それら苦労が報われた姿がこちらです!


上手幕
下手幕
















背景幕の上に重ねているので、ネット張りの箇所が分かって頂けると思います。
では、紗幕はどの部分かというと、画像上部に写っている色が付いたアメーバ形状の部分(空の部分ですね)になっています。

このネット貼り作業、さすがに複雑でした。素材も含めてこれだけ形が入り組んでいると劇場で吊ったときにどう見えるかが不安ですが、製作の段階では綺麗に張り込むことが出来ました!スタッフ皆頑張りました!

出来る限りおかしな皺やたるみを作らないようにすることが絵を描くことよりも大事だと心がけているので腕試しも込みでのチャレンジでした。

それから、紗幕部分の"透け感"がどう見えるかは劇場で飾ってみてからのお楽しみですね!(照明が入る事を考慮して紗幕部分の色味は強くしてあります)


一風変わったお菓子の国ですが、バレエ舞台制作関係者の皆様、是非一度ご利用頂きたいと思っております。

 
概寸法ですが、幕サイズはこのようになっています。(大バックは:H 9M × W 18M)





最後になりましたが、
幕レンタル・その他お問い合わせはこちらのページよりEメールにてお願いいたします。
http://www9.ocn.ne.jp/~a_domino/contact.html






● オカシナマチ その弐












2012年11月5日月曜日

オカシナマチ その壱



さてさて、ちょっと間が空ましたが、バレエ舞台背景製作の続報です。

くるみ割り人形 "お菓子の国" 景、バックドロップ

実製作に入り、画像で見て頂ける通り、バックドロップはこのように格好が付きました!



stage.right_backdrop_nutcracker
ドロップ下手
stage.left_backdrop_nutcracker
ドロップ上手


stage.centre_backdrop_nutcracker
ドロップセンター









このバック幕の手前にはもう一層アップリケドロップが吊られます。


なので、実際にはこのドロップ、客席から見える範囲が限られる…。
文字通り、バック幕=背景幕ですね。



ということで手前のドロップを紹介しなければいけないのだけれど、
今回は、そのイメージデザイン込みの舞台図を動画でご覧頂きましょう。







・・・ちょっとファイル重いかな…それに荒々しいし ^^;


あ、でも次回はアップリケネットドロップも写真でご紹介できると思いますので、
その時また改めて。










● オカシナマチ









2012年11月1日木曜日

UV

 
 
昨夜帰宅したら11月になっていました。
ハロウィーンの多くの"何かしら"も終わりましたね。


この時期ならでは。今年もまさにそこに関わる事が出来ました。




さて。


今回は蛍光塗料使用。


一応書くと、
暗闇の中、その塗料で描いた部分だけがブラックライト照射で色味を帯びた光として見えるわけですね。


久々に使ったのですが、その塗料、今ではめっきり出番がない…。


現在もある古き良き場所には使われていますが、まぁとにかくこのように新規幕製作の際に使用する事は少ないのです。


ちなみに画像ではレモン色になっているところが蛍光色。


で、確かにこの昨今、舞台上ではLED照明も非常に活躍しメリハリの効いた光・映像で演出出来る時代なので、もちろんその理由だけではないと思いますが、蛍光色となると…取り入れる頻度は落ちています。

うむ…先日の、とある現場でも紫外線カットのゴーグル着用だし、身体(眼球)への影響もあるからなぁ・・・。


だけど、あの毒々しい  ̄▽ ̄ 蛍光の持ち味は他では作り出せません。…こう、ぬぼーっと、時間が止まったような、冷たいような、と・・・ね。

自分が持つハロウィーン雑貨等のイメージからしても、今回のような場合、蛍光色がよく似合う気がします。舞台上が暗ーい必要がありますけどね。


・・・詰まるところ、何が言いたいのかというと ^ ^;

オールドスタイルかもしれませんが、どうかまた使ってやって下さい!

ということです。…いいのかこれで…いやこれでいい気がする。



11月… 街のイルミネーションは切り替え早く年末へ向けてよりきらめくのでしょうか…









● UV