2010年12月31日金曜日

背景絵幕制作過程-no.3

 
 
長めのトンネルを抜けたらそこは…大晦日とは・・・


クリスマスっぽくないなぁ、とか2010年が終わる気がしない、と思ってたら…終わるんだね、ちゃんと。


・・・なのにタイトルには季節感がない・・・前回に続いて背景幕制作過程をお伝えします。


元気よく行きますよ。


・・・前回の続きを!と少し書きためていたにもかかわらず、そして年末の慌ただしさもそこまでは感じていなかったにもかかわらず・・・いつの間にか飲み込まれて。

はい…えぇ…、しっかり年末ですね。

ここのところ新春物の制作に携わっていました。あ、そうそう、簡単に言うと“夜景” 大パノラマを描かせていただいていたのですが、ナイトシーンを構築することに専心していたからか、新年を迎えるという感じが薄かったのかも知れません。


で、話を戻すと・・・お知らせはしたかったのに…今日は紛れもなく年末も年末。
今お伝えしなくては! 






















前回は下準備のところで終わっていましたね。


突然だけど、ここまで着彩した段階へと飛んでしまいました。*o*


もう少し段階を踏んでご紹介しようかと思っていたのですが至らず +_+、…先へ進むことにして・・・







柱部分は、スタジオ所有の単独の大理石柱幕と同じデザインのレリーフも盛り込んだ。

そしてこの上下(左方向が天・右が地です)を大理石が挟んでいるデザインになっています。














このブログに使う予定だった写真があったのを忘れていました。


←こちらを載せる予定でした。


順番ではこれが先にならないとおかしいですが。^^

床面が見えているところが舞台中央に来るアーチになっています。














・・・という感じで進んでいきました。

年が明けましたら完成形をご紹介致します。




2010年大晦日 —

こうして今日も綴っていますと翌年のことを考えますが、振り返れば今年も様々な方々にお世話に大変お世話になりました。

感謝申し上げたい多くの人が頭に浮かびます。


人と人はどんなタイミング、関係性で繋がりが広がってゆくのかいつも不思議に思います。

だけどそれが楽しみでもあり、自分が成長出来る試練でもあるのだと常日頃感じます。

そして最後に言葉になって出てくるのは、やはり感謝・・・ですね。皆様に感謝です。


一つ一つ、最善のものをご提供させていただきます。

そうすることでまた新たなつながりが生まれ、そのつながりが描く画が広がって行けるのだとそう思っています。


明日からはまた新たな気持ちで臨んで参ります。制作は勿論のこと、何事にも。



今年一年も本当に有り難うございました。

それでは皆様、どうぞよいお年をお迎えくださいませ。









● 背景絵幕制作過程-no.3

2010年12月14日火曜日

背景絵幕制作過程-no.2

 
 
最近は、舞台美術制作事で書きたいことはたまってはいるものの、なかなか書き込めないでいる。

自然とやるべきことが増える時期だから?…


そんな中、少しずつでも"これ"はお伝えして行きましょう。

既に始まっているレンタル用背景幕舞台セットの制作過程。


前回お伝えしたときはベース生地の縫製まででしたね。

デザインは自らのもので絵柄は決まっていたけれど、その後変更点を加えたので一部縫製のやり直し。

変更点は追ってお伝えしましょう。


では描画作業へ。





スタジオで制作保管してある大理石柱カットクロスとの組み合わせになります。







石柱カットクロスに比べこのセンターアーチは描画面積が広いので、いつも大変お世話になっているA氏のアトリエをお借りしての作業になりました。


布地を運び込んで広げたら・・・やっぱりお借りして正解。大きい・・・


そう感じるのは縫製の変更で発生した生地の継ぎ足しによるもの。デザイン図面より幅が広くなっているから。

これで安心して制作できます。感謝!



いつも制作初期段階が肝心。私的にはそうだと思います。だからこの幕も同じです。

カットクロスにするための加工があるから尚更。

ここを焦ると・・・色々あります…相手が生地なのでその点でも。^^







左の写真では石柱カットクロスと同タイプの柱が下当たりされている。



このアーチ幕にも大理石柱が描かれます。









・・・画像は飛び飛びですがこんな感じで制作過程をお伝えいたします。今回はここまでっ。




● 背景絵幕制作過程-no.2  

 

 


2010年12月7日火曜日

酉のイチ

 
 
昨日、仕事帰りに町内で開かれた酉の市に立ち寄った。

通常は11月の酉の日に行われる様ですが・・・


用事があって普段通ることの少ない道順で帰ったら、人通りは多いし灯りが見えて、音花火が鳴って。


何も知らずにたまたま、でした。


・・・今まで酉の市に出掛けたことはない。

興味はあったけど。いつも知らないあいだに終わっているもの、って感じの存在でしたね。


でも今回は良い機会・ご縁だと思って車を駐めて。お参りだけでも…って行ってみた。
・・・それに、特にお祭り好きではないけれど、屋台の灯りが呼んでいるし。笑


沢山ありましたねぇ、縁起物の熊手たち。

大きい境内ではないから熊手屋さんも少ないんだろうけれど、なにせ初めてだからどこを見るべきかわからず・・・十分な数の熊手。

折角だから一つ買っていこうと。・・・まずは小さい熊手から。

小振りな熊手に照準を定め、もう一度ぐるっと見て回って。

お店によって色々だね。


小さくても派手なのもあったな。・・・でも自分らしくないから渋いのを選んで。


紫の色紙背板の付いた太いしめ縄が主役(猫付き)の熊手。・・・渋い…





熊手屋に威勢の良い手締めをしてもらっている人、大きくて派手な熊手を肩に背負って帰る人・・・


偶然訪ねた酉の市。

この歳になって初めて見る光景。



自分も技術を売っている身・・・この酉の市を境に来年も!

もう一回り大きい渋めの熊手にしたいな。




● 酉のイチ
 
  
 

2010年12月6日月曜日

地上絵? ー 舞台絵幕

 
 
舞台幕 顔面のみ単色描き

です。


しかも描画面となる舞台幕にそれだけを描くワケで…顔がでかい!




・・・こうなると顔を描いている感覚は全くないから。






とはいっても、あるアーティストの顔。 引いて見たときに似てなくちゃ・・・


だから部分部分を丁寧に下当たり。


さっきも言ったように顔を描いている感覚はない。


アタリながらも、実際に視界に入っているものはと言ったら‘奇妙な形’ばかり。

ただひたすら形を追い続けます。


元来、顔を描くとき…というかデッサンを取るときは顔もただ複雑な形あるものととらえそれを描写していく、ということなんだけど、今回のこればかりはそれも関係ありません。

何処かの地形、地図でも描いている感じ。単色だから余計、ね。


一通り皆で塗り分けて引いて見る・・・顔、でした。

大きい形だから吊さないと本当のバランスは分からないけど、ちゃんと本人に似ているようです。^^






● 地上絵? ー 舞台絵幕
 
 
 

2010年12月3日金曜日

Webページ更新のお知らせ ー 絵紗幕・夜景都市

 
 
今年のカレンダーもぺらぺらになってしまいました。・・・ホントに年末?

という感じですが皆様いかがお過ごしでしょうか?


さて、こちらの更新も今年最後。

2010年12月の “今月の一枚” ページは?・・・


時期的に連想するものが “イルミネーション” なものでして・・他の背景幕を選んでもどうもしっくり来なかったので昔のものですが、

↓こちらを選びました。
https://sites.google.com/site/artdominoworks


夜景 — 近未来的な都市空間


この紗幕はほぼモノトーンで描かれ、ライティングで色染め。
舞台では照明さんが腕を振るいます。

画面上方から放射状の灯りの道筋が特徴。
その印象が強いのと、実は随所に意味合いの深い表現を持ったモチーフを描いているので、とても象徴的な背景画なのだと思います。
これのセットとなる立体装置も鋭角で現代・近未来的で大胆なデザインだった様子。
舞台上では一つ一つの道具が持ち合わせている強い主張の要素が合わさってバランスをとっていた・・・



ん?イルミネーションが似合う季節だからと選んでみましたが、
実際、この舞台幕はネオンがキラキラという綺麗な夜景を狙って作られた背景画ではない…
ですね ’_’ ? ・・・ちょっとお後が宜しくない?ですが、こうして紹介させて頂きました。

灯りは・・・舞台もよいですが皆様この時期はぜひ屋外で存分に楽しんで下さいっ。^^





● Webページ更新のお知らせ ー 絵紗幕・夜景都市