2009年10月8日木曜日

舞台美術展−武蔵野美術大学


2009年 9月7日〜10月3日の会期で行われていた、日本を代表する舞台美術・装置家の川口直次先生の展覧会に行ってきた。

川口先生は武蔵野美術大学、通称 “ムサビ” の教授も務めていらっしゃる方です。
そしてこの度、ムサビ教授を御退任なさるそうだ。その記念ということでこの企画が行われたのだそうです。

主にオペラの舞台装置を数多く手がけられ、次いでオペレッタやバレエの舞台でも素晴らしい作品を残されています。藤原歌劇団や日本オペレッタ協会、松山バレエ団といった団体からその他にもテレビや映画の世界でもセットを提供されてきました。(映画で言えば、''静かな生活"は昔見たおぼえあり!)


川口先生の仕事に携わったこともあるので、どのような舞台デザインをされる方なのかは察することが出来ます。
だけど自分が知らない過去の沢山の作品が存在する訳です。
だから今回はとても楽しみにしていました!

では、展覧会場へ。

武蔵美校内の展覧会会場正面には舞台模型の写真を引き伸ばしてプリントされた幕がかけてあり、とても華々しい感じで迎えられた気がした。

展覧会場内はとても暗く、ミニチュア用のライティングやその他スポットライトや映像が展示物を浮かび上がらせていて、その雰囲気はまさに舞台人を主張するかのようでした。


どの展示物も大変見応えあり!
舞台セットのイメージを伝えるデザイン画の数々、そしてミニチュア達が会場を取り囲んでいました。
過去のプロダクションでも模型は今年作られたものが多かったようです。
やはり模型はイメージを伝えるのにはもってこいですね。
オペラの舞台装置なんかはからくりの連続です。だけどミニチュアがあるからイメージの作り手の志向を理解するのに時間がかからない。

仕事で関わったオペラ"トスカ"やオペレッタ"微笑みの国"他、懐かしい舞台の資料もあって色々思い出したなぁ。

・・この仕事を始めてすぐ、ホントに間もなく舞台のことを全く分かっていない頃、川口先生の作品に関わった。そしてその時初めてオペレッタという舞台の世界を知ることが出来たし、初めて劇場の現場に立ち会ったんだ。
確か"春のパレード"だったっけ。新宿文化センターへ行ったんだよなぁ…懐かしい。

オペラ、オペレッタの作品が並ぶ中、バレエの舞台作品もあった。
その印象は、やはり装置家さんらしく作り込む感じのセッティングでとても豪華なものだった。特に"シンデレラ"のセットの内、キッチンのシーンはとても想像を描き立たせる素敵なセットだった。バレエはやっぱり現実離れした部分が所々に見えた方が楽しいと僕は思う。実際、川口先生ご自身も語っていらっしゃるように、バレエ作品となると幻想的な美しさと現実世界とのバランスを大切に制作されてきた様子。



・・・大変貴重な時間を過ごすことが出来ました。なんて言うか…オレ頑張ります。
まだまだ感じた事は沢山あったけどこの辺で…。


川口先生お疲れ様でした。今後のご活躍も楽しみにしています。



舞台美術展−武蔵野美術大学

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