2009年5月26日火曜日

4/17(金) 曇 " Goring & Streatly ~ Steventon 他・後編" - イングランド・舞台美術 探訪

ジョンの家に帰った僕ら、特に彼は疲れてるからtea timeだ。

この後はどう動く?

夜はジョンのガールフレンドに会いに行く予定。
彼女は若手のファッションデザイナーだそうだ。舞台衣装とはもちろん違うけど何かお話し出来るかなぁ?会うのがすごく楽しみ!


お茶を頂く。
…このお家の住人の真っ黒な犬がいるんだけど...1つ思い出した。
ここには他に黒い猫もいる。そしてその名前は

“ブックワーム”

変わった名前だ。昨晩友達の帰宅を待つ間ここのママと話していた中で聞いたんだ。
で、どういう由来かと訊くと..

—いつも本の上にいたから。

..本の紙を好んで食べる虫がいるという。で、この猫は本が好きだから‘ブックワーム’。
本が好き→読書家→本の虫。日本語と全く一緒じゃん!
たまたま?それとももしかしてかの福沢諭吉さんが訳した物が今も使われているのか?

とにかく、“日本語と同じだよ!”と伝えたら驚いていた。
日本語だって本の虫って面白い表現だもんね。





お茶をしながらママと話していると、ジョンの昔の髪型の話になった。
ロングだったらしい。日本にいる間に見なかったかと聞かれたが、見たこと無いよと伝えた。僕が彼にあった時にはもう短かったから。
するとママがアルバムを持ってきてくれたんだ。

…いたいたロン毛のジョン。ミュージシャンのような…サッカー選手のような…。
僕は嫌いじゃないけど・・・どうやら短い方が似合ってるようだよ。

他の写真も夢中になって見させてもらっていると、ジョンの妹の一人が友達を連れてやってきた。
はじめまして。
彼女の名前にはLの発音が二つ入っているんだ。
僕が発音してみるとママは驚いていた。なぜなら日本人にとってLやRの発音の難しさをママは知っていたから、僕の発音が結構よくて驚いたみたいだ。
実は名前だけは前もって聞いあったから練習しておいたんだよねー。




今晩もママが食事を作ってくれた。
ローストミールと呼ばれるスタイルのもの。オーブン料理と言えばいいのかな?
ママが作ってくれたのはパイ(もちろんここはベジタリアン一家!ミートパイではない)、それからクランブル?だったかなー??? ちょっと調べ直してから思い出してます。検索するとアップルクランブルとかデザートとしての物しか出てこないけど、この家では要するにローストミールの付け合わせとしてでて来るものになるのか? 砕かれたナッツやジンジャーなどを小麦粉とバターを混ぜてぽろぽろになった物に混ぜて(載せて?)オーブンで焼かれている。その他お芋やらインゲンやらの野菜が1つのお皿に載っている。それにグレービーソースをたーっぷりとかけて召し上がる。このソースを、見た目が塩っぱそうだから控えめに、何ていってると最後まで食べきれない!何故かというなら、この食事は全体的に水分が少なめだから。飲み込めないというのが分かりやすいか。それにソースは塩っぱい訳ではありません。だからいっぱいかけて食べましょう!自分は実際掛け足りなかったから...。パイにはミートではなくやはり豆類を調理した物がはいっていた。でもお肉みたいな感じ。すごく美味しかったな。でもクランブルらしき食べ物はかなり香りが強かった。不思議な(笑)たべものだったね。

デザートには焼き菓子のルバーブプディングを用意してくれていた。ルバーブは知ってる。酸味の強い植物の食材。ジャムとして使われたりするよね。
これにはカスタードクリームをかけて頂く。このカスタードクリームも言葉のイメージと違って、質感は生クリームっぽい感じの物。
今日のできはいまいちらしいことを言っていた。何故かというとルバーブがかなり酸っぱいようだ。うん美味しいけど確かに酸味が強い。これもいっぱいクリームかけないと...

御馳走様でした、ママ!  ありがとう!!



食事もして、ちょっと落ち着いたら出かけるぞ。

20、30分走ったかな?この時期20:30が日没だそうだが、今日はずっと曇っているしこの時間は雨も降り出した。だからさすがに外は真っ暗だったな。どこを走っているのか全然分からないけどジョンの彼女の家の前までやって来た。

そこには鉄柵で出来た門がある。なんだかよく写真やテレビなんかで見る様なリッチなお宅にある門のイメージ(そんなに頑丈そうではないが)。 

一体どんなお宅なのか!?

彼女に携帯で連絡をとると門が勝手に開いていく。おぉ〜。

車が通れるようになり中へ進む。暗いから周りがよく見えないけどゆっくりと車は進み、しばらく運転は続いた。その間、勿論驚きを隠せない僕は友達に話しかけたよ —

"広いねー!一体どんな家なの?"

答えは、

“大邸宅だよ。”

mansion(大邸宅) に住んでるのかぁ! 〈または manor house(荘園内の)領主の邸宅〉
かなり興奮してきたぞ。なんでかってそりゃ話の中や映画とかでしか想像できないヨーロッパのお屋敷なわけだよ。日本で言うところのマンションとは意味が違う。それにまさに自分的舞台美術探訪、その一つとして欧州の建物を間近で見るという目的にピッタリだし!!

ジョン(今更だけど以下Jとしておこう)の彼女は家族でここに住んでいる。
詳しくは書けないが、父親の仕事の都合だそうだ。

何分くらいかな?徐行運転だけど多分2分くらい走ったと思う。
そのお屋敷の正面に出た。暗いからよくわからないけど、建物の前の庭はよく刈り込まれた感じの芝と砂利で整備されたロータリーになっていて、屋敷自体はそれを囲うようにシンメトリックな構成をしていた。
車を屋敷の片翼側をくぐり抜け駐車スペースへ停めた。
ついにJの彼女に初対面だ。緊張と好奇心もこの屋敷のおかげで倍増したよ。
1つの扉から中へ入るとすぐに階段がある。二階が居住スペースのようだね。
階段を上がると最初に会ったのはお父さんでした。Jの紹介で軽く挨拶をする。長身のとても穏やかそうな方でした。
このあとすぐに彼女がやって来た。初めまして!
お父さんに似て長身の、そしてきれいな女性です。
彼女はホリー(以下H)。Jの家で昔の写真を見せてもらったがその何枚かにはHも写っていた。要するに幼なじみなんだよね。…二人の間の話はこの辺にしておいて…と。
Hは彼女の部屋に通してくれた。壁には作りかけの洋服が吊ってある。前にも書いたように彼女はファッションデザイナーだ。そして数日後にロンドンであるファッションショーが控えているのだ。だから実は彼女、現在はとても忙しい日々を送っている。だけどそこを押してというか、金曜日の夜だし、これからPUBへ一緒に行く約束だ。PUBかー。前回はペイントスタジオの数名と行ったし、それからイギリスに住んでいた日本の友達とも飲みに行ったけどいずれもロンドンの中心地でのこと。今回は田舎のパブに行くってわけで楽しみだよ。

車でまたこの屋敷を出る。

しばらく走るとまた小さな町へ入った。どこだか聞きそびれたかそれとも単純に僕が忘れたのか、この町の名前は分かりません。
そうこうしてパブに到着!
小さな建物だ。
中に入るとワンフロアの店内にスタンディングのお客さんスペース(テーブル席は窓際とカウンターから遠いところに数席)、カウンター、そして古めかしいピンボールのゲーム台。メインは立ち飲みのお客さん用スペースだね。
Jがビール類の説明をしてくれたよ。ここイングランドでみんながよく飲むのは“エール”と“サイダー”。エールはいわゆるビールに当たるもの。サイダーはフルーティなビールというか酎ハイというかそんな感じのもので、説明を受けたけど確かアップルフレイバーだったと思う。

僕はサイダーをもらった。あ、それでこれはJのラウンド。これはここでの習慣だね。
誰かがまとめて支払うんだ。その後は、お代わりをしたい人がリクエストを募ってその人がみんなの分を買ってくる。持ちつ持たれつ飲むんだね。

そこそこの時間だったとは思うがそんなに込んでいなかったのでテーブル席へ座る。

Cheers!  乾杯っ!

…さあ何話そうか? 笑

ここは難しいぞ。というか、色々と気を遣うなぁ。
もちろん英語が問題だけど、Jに対してはいいんだ、僕が英語下手なの知ってるから。
Hに対しては何せ初対面だしJの彼女だしどう切り出そうかと考えた。
Jに対しても気を遣ったよ。日本人の友達だと言って紹介してくれたのはいいけど、変な人を連れてきたわねなんて思わせたくないし…とか。そこも英語が達者なら問題ないのは当然なんだけど、考えても状況が変わるものではないからまずファッションのトピックで当たってみるか。

“Jから聞いたよ。あなたがファッションデザイナーだってこと。僕は舞台のコスチュームに関心があるんだけど…” みたいな切り出しをした気がする。ぼくの英語が下手すぎたのか何だか返答に困っている様子。Jがフォロー?してくれて、“アートの話をするのは難しいよね”っていう感じで繋いで?くれた。僕は“ファッションデザインとコスチュームデザインは大分違う?どう違う?”なんて訊いてみた。そしたらあれが違うこれが違うと答えてくれたけど、コンセプトが違うっていうとても大枠の所しか覚えていない。情けない。でもね、僕の目的としてはこれでよかったんだ。友達の大切な彼女だからさ、何でもいいからこっちからコミュニケーションとって場を和ませたかった。変な外国人に見えたかもしれないけど僕はがんばったね。笑

しばらくしてぼくは飲み物お代わり(話すより聞いてる方が長いから 、笑)。
あ、そうだそういえばジョンの髪型の話も出たっけ。HにとってJのロン毛は論外らしい。
Jは何故だと聞き返してたけど。自分では気に入っていたのかもね。

さあ、マイラウンドだ! Hも飲み物が空だから一緒に頼んできたよ。

いつの間にか店内は人でいっぱいになっていた。Hの知り合いもいたようで。
金曜の夜だもんね、こうでなきゃ。スタンディングのスペースがなければみんなが飲めないね。ほんとにみんなこの場が好きなようで。そう言えばお店のお兄さんはとても人当たりのいい感じだったな。やっぱり広い田舎だからかなぁ?ロンドンではもっとこう、素っ気ない感じの店員さんが多い印象なんだけど…あ、もちろん全員じゃないよ。
都会と田舎のそういったところの差は日本も似てるよね。


そろそろ帰りますか。

Hもファッションショーが迫ってるから時間作ってあげなきゃね、J。

雨が降ってなければ屋外のテーブルで飲んでみたかったな。また今度ね。



Hを家に届けて(実はちょっとお邪魔してコーヒー頂いた。というよりお二人さんははまだ一緒にいたいというのがほんとの所だろうな)帰宅。すぐにベッドへ向かいました。
おやすみなさい…。


明日はまた色々あるぞ。よろしく、J !



4/17(金) 曇 " Goring & Streatly ~ Steventon 他・後編" - イングランド・舞台美術 探訪

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