2010年10月13日水曜日

芝居、オペラ歌劇、ゲネプロ見学

 
 
最近、有り難いことに舞台ゲネプロ見学の機会を芝居作品とオペラ作品とで頂きまして両舞台とも拝見しました。


しかも2カ所とも初めて訪れた劇場!

日比谷、有楽町界隈の一つと、もうひとつは音大が所有するもので川崎市にあります。



一方は背景ドロップ制作のお仕事で携わらせて頂いた舞台。
もちろん背景画は一道具でして、他にも沢山の素晴らしい装置が舞台上で目まぐるしく転換していました。



転換。


個人的には幕中に場面数が多い方が観ていて理解しやすいと感じる。

“ある建物の一室で巻き起こった騒動”といったように場面数を増やす必要のない場合もありますが、そのような場合は置いておいて…


簡単に書いてしまいましたが・・・ということは装置制作は色々な意味で大変になるし、それを動かす裏方さん、そして照明さん・・・様々なセクションが息つく暇もなくなります。


ただ、ある演目を観劇する場合、そしてそのストーリーを予習していった、またはしていかなかったにしても、そのお話の解釈の手助けやそのシーンに観客の意識を持って行かせるには、転換、照明操作によって場面設定がくっきり分かれている方が集中して観ていられるし、お話・情景が脳裏に焼き付く気がします。


・・役者の動きと相まって、とても素敵な場面転換が続き、裏方スタッフの動きに感心しながらもお話に集中させてもらえました。


うん、素直に楽しめる舞台だと思います。

ちなみに現在は日生劇場で公演期間中です。

タイトル他詳細は・・・下記、日生劇場Web siteへのリンクでお確かめ下さい。
http://www.nissaytheatre.or.jp/program/2010/05/program-6.html





・・・ちなみに今現在、ワイン片手にこれを編集中です。


今日はワインを飲みたくなって一本購入。

いつもは一瓶封を開けても飲みきれずに料理酒行きになってしまうからなかなか手を伸ばしづらいんだけど久々に・・・



・・と、脇道へ逸れましたね・・・



今回ある著名な美術家さんからの案内で観る機会を得られた他方のゲネプロは、オペラ。


しかもレクチャーとバックステージツアー付き!


そのレクチャーによると、

OPERA とはイタリア語で「仕事」「作品」を意味している。

歌劇のことはOpera Liricaとして区別している。


それとは別にWeb 上で調べると、

— 元来は「opera musicale」(音楽的作品)と呼んだものの省略 —


・・・とも。


だから日本人が認識しているオペラとはそれらが省略されて生まれた語義が定着した、と。


一言に歌劇を“オペラ”と使っている自分にとってそれだけでも恥ずかしながら改めて勉強になりましたね。


・・・では“オペレッタ”との違いは?

基本的には喜劇が多いっていう理解は間違ってなかったけど・・・


“台詞と踊りのあるオーケストラ付きの歌劇。軽歌劇(けいかげき)、喜歌劇(きかげき)とも。オペレッタは字義通りには「小さいオペラ」を意味する。”

などと書かれています。


・・確かにオペレッタには台詞や踊り(オペラにもありますが) があるなぁ。


・・・解釈不足ばかりなので一時退散して出直します。-_-;



では気を取り直して、


こちらの内容はそのタイトルが意味している所の “ トロメイ家のピーア ”

という、女性ピーアにスポットを当てたお話。


装置デザイン衣装デザインともイタリア人だそうで、どのようなデザインでどんな素材を使って表現しているのかをとても楽しみにして観てきました。


2幕構成ですが、こちらも場面数は多かったですね。


そして一見、

あーやっぱり本場のデザイナーはいまどきの素材を使って思い切った装置をつくるのね。

…なんてバックステージツアー時には感じたのですが、

ゲネプロが始まると、なるほど〜とか、あぁー面白い効果が出るんだなぁ、なんて具合に興味津々に観させて頂きました。

・・本場の舞台芸術は進んでいるんですね?

当たり前でしょ? なんて声が飛んできそうですが、これは本番を通して観なきゃ分からないことであって・・・。

目新しい素材やその使い方はそう簡単に舞台作品に取り入れられるものではないと思う。


だけどこの作品にはそれらの素材が当たり前のような顔をして採用されている。


ということはデザイナーが演出意図を踏まえた上で説得力と自信を持って設計しているのだと・・・


実験では無く常套手段のようにさえ感じる装置。


この舞台ではそこまで慌ただしくそして難しい転換・照明操作は行われていないと感じましたが(違っていたらごめんなさい)、装置と照明効果で様々な表現を観客に提示していたように思う。

そして何が良いと感じたかというと、これ実際には観客の想像力にゆだねる手法の半抽象的?なモダン+古典的なデザインなんですが、情景をとてもイメージしやすい範疇での表現であって決して独りよがりではないデザインだし、そのお陰でストーリーもフォローし易かったんです。




・・・すみません、ほぼ独り言の世界だと思いますがここまで読んで下さってありがとうございます。



個人的には、両舞台とも記憶に残る素晴らしい作品であったと思います。

関係者様方、この度はお誘いありがとうございました。


これからの制作に力が入るような大変良い刺激を受けました。

そして今回感じた何らかの要素が舞台美術制作に反映していけるよう努めていきたいです。




● 芝居、オペラ歌劇、ゲネプロ見学




 

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